「麗<レイ>」「雲が描いた月明り」に続く、2018年No.1王宮ロマンス大作「七日の王妃」のDVD-SET1&SET2が好評リリース中!
“涙の女王”パク・ミニョン、“韓流ドラマ新貴公子”ヨン・ウジン、“韓流トップスター”イ・ドンゴンの3大スター豪華共演でも話題となった本作。
ひとりの女性と、2人の王。
宿命に翻弄されながらも想いを貫く三人の甘く切ない愛に胸が震える、涙のシンデレラロマンス史劇です。
DVDリリースを記念して、イ・ユン/燕山君役を演じた韓流スターイ・ドンゴンのインタビューが到着しました。
―「七日の王妃」への出演は、何が決め手となりましたか?
今回僕が演じた燕山君=イ・ユンという役は、僕がこれまで演じてきたタイプの役ではなかったんです。だから好奇心が湧いたし、興味深く感じましたね。でも配役を僕に決めた理由が気になったので、イ・ジョンソプ監督にお会いしました。そして監督と話をして出演を決心しました。新たな僕を引き出したいという監督の期待と欲求を感じ取ることができましたから。それで監督を信じ、新たな役に挑戦しようと決めたんです。
―デビューして19年ですが今作が初の時代劇ですね。初めて時代劇に出演した感想は?
今まで時代劇は、得意ではありませんでした。でも時代劇もドラマには変わりないので、大差はないはずだ、現代劇と違うのは衣装やメイクぐらいで、あとは一緒だと思っていました。しかし、いざ出演をしてみて大違いだと言うことに気付いたんです。時代劇に出演してきた先輩俳優たちの苦労が分かりましたね。特に撮影時期が夏だったので大変でした。時代劇はひげもカツラもつける、衣装も重い。体力的にもつらいことが分かりましたね。
―時代劇の魅力はどこにあると思いますか?
撮影して最初に感じたのが、集中度が違うということですね。現代劇の場合は日常的な環境で撮影が行われます。普段自分の行きそうなカフェ、レストラン、ストリート、そんなところで撮影することが多いですね。それでどうしても撮影していくうちに、カメラの前にいるのが演じているキャラクターなのか、自分自身なのか、混乱することがあります。でも時代劇の場合は現代とかけ離れた環境で撮ります。だから自然と自分を時代劇の世界に閉じ込める形になります。それからメイクも独特で衣装も着たことのないものばかり。環境が違うだけで、おのずと役柄や状況に入り込めるんです。完璧に環境を作って撮影するので、現代劇よりもはるかに集中できましたね。
―今作で演じられた燕山君イ・ユンは、よく知られた実在の人物です。演じるにあたってプレッシャーはなかったですか?
燕山君は何度もドラマで扱われてきた人物です。それが一番のプレッシャーでした。
このドラマが放送される1、2週前にも、燕山君を扱った作品が好評のうちに放送を終了しました。実は僕の親友(キム・ゾソク)が燕山君を演じていたんです。なので重圧はありましたね。僕ならではの燕山君にしないと意味がないと思いました。だけど僕の中で、気負って意識して演じなくてもいいんだという確信がありました。僕なりの個性を生かして燕山君を演じれば、おのずと既存の燕山君とは異なるはずだと。だから燕山君に関する作品は1つも観ませんでした。「歴史上、最も残忍で極悪な暴君」、その程度の知識で撮影に臨みました。あとは台本、監督の演出力、そして僕の個性。
これだけを基に新たな燕山君を作り出しました。
―これまでのドンゴンさんのイメージとは真逆の役柄でしたが、不安はなかったですか?
不安はまったくなく、逆に快感でした。ドラマの撮影が進みセリフを言うたびに、この19年間やってきたものとは違う俳優に自分がなっていくのが分かりました。僕自身が表現方法を1つずつ変えていったからです。ゾクゾクしました。これまでやってきた芝居とは、まったく違う芝居ですからね。もちろん、1話と2話の放送を控えた2日間ほどは、僕の芝居を観る視聴者の反応が怖かったですよ。どう感じてもらえるかわからないですから。でもカメラの前で演じている時は、幸せを感じていました。
―燕山君を演じるにあたり、最も気を使った点は?
個人的な感想ですが、僕が感じた燕山君イ・ユンは、深刻な心的外傷後ストレス障害(PTSD)を患っていると思いました。そのことを念頭に置いて芝居をしました。
彼は他人のことは眼中にないし誰にも心を開かない。そして自分の行動に一切迷いがないんです。燕山君はそういう男なので、平気で人の命を殺めるし、また信頼している忠臣に、自分が信頼していることを絶対に悟られまいとする。第1話から、そういう点に気を使って演じました。そのため、共演した先輩たちは戸惑っているようでした。芝居をしていると、先輩が、「今、燕山君は怒っているのか?」と聞くんです。僕は「いいえ。彼はいつもこんな感じだと思います」と答えました。いわゆる常に不機嫌な状態です。
親しげで優しい雰囲気のほうがよさそうなシーンでも、僕のイメージする燕山君には、それはあり得ないと思いました。彼はいつも不安を感じ、気が立っている役柄だったからです。
―誰にも愛されない悪役を演じるのは、精神的に大変だったと思います。今回の撮影で、つらかったことは何ですか?
この作品は、いいシーンがとても多かったと思います。特にイ・ユンについていえば、彼のキャラクターを最大限に生かしたシーンばかりでしたね。その素晴らしい脚本を、いかに100パーセント表現するかに大変でした。例えば、怒り狂うシーン、己の境遇を嘆き悲しむシーンなど、これらをどう表現しようか、本当に頭を悩ませるシーンが多かったですね。すばらしい台本をどう消化するかが課題であり、自分の芝居に多少なりとも満足できた時は、やりがいを感じたし、快感を覚えました。
―燕山君にとって、パク・ミニョンさんが演じたチェギョンとはどんな存在ですか?
チェギョンは、皆が恐れている極悪な彼の心に自然と入り込めた唯一の人物です。
チェギョンは家族であり友であり、最終的には燕山君も女性として見ていたと思います。
ドラマでも描かれていますが、運命的に出会い、思いもよらず心の奥深くまで彼女が入り込んできた。燕山君はチェギョンにおぼれたとも言えますね。それが愛だったのか、それとも別の何かだったのかは分かりません。でもとても大事な存在だし、彼の心の奥深くまで入り込んでいたのは間違いないです。
―チェギョンを演じたパク・ミニョンさんとの共演はいかがでしたか?
彼女とのシーンは演じやすかったですね。彼女はタフな女優さんです。体力的にきつい状況なのに、それを表に出さない女優は初めてじゃないかと思うほどでした。
「少し眠った?」と聞いたら、「3日寝てませんね」と、それが当たり前のことのように平然と言ってのけるんです。本当に強い人ですよ。彼女が現場にいるだけで、みんなが元気になりますね。
―馬術や剣術を披露したりと、体を張ったアクションシーンもたくさんありました。準備期間はどのくらいありましたか?
今作は準備期間が本当に短くて。だから武術の練習は一度もできませんでした。時代劇は初出演だったので剣術も初めて。あと乗馬も人生で初めてでしたね。乗馬は撮影が始まる前に2回ほど練習する機会がありました。そんな中で滞りなく撮影できたのは、監督のおかげです。アクションがあるシーンは体が覚えるまでちゃんと時間をくださったんです。
そのせいでスタッフは徹夜続きになってしまいました。でも監督はせきたてることもなく、できるまで待ってくれましたね。あと、こんなに素晴らしい、美しいアクションシーンに仕上がったのは、武術チームのおかげです。僕はあまり怖がる方じゃないので、乗馬も平気でした。練習の時にはただ乗るだけで、一度も馬を走らせることなく撮影に入ったんです。
撮影で初めて馬を駆ったら走ってくれました(笑)。もし恐怖を感じて危ないと思っていたら、事故が起きて撮影ができなかったでしょうね。
―イ・ヨク役を演じたヨン・ウジンさんとの共演はどうでしたか?
ウジンさんとはいろんな話をしました。そばで彼を見ていて思ったのが、本当に純粋な人なんだなということでした。すごく純粋で、共演者の芝居にも柔軟に対応できる。純粋だけど情熱的な人です。僕たちのように、お互い対立する役を演じる場合、争うシーンが多いのでセリフ回しもきつくなる。それでお互いにピリピリし始めると、すごく気まずくなります。そのせいでいいシーンが撮れないこともあります。だけどウジンさんとはお互いに芝居がやりやすいように気遣うことができたと、そう思ってます。
それだけウジンさんが気遣ってくれたおかげですね。劇中でもそうでしたが、敵対すべき相手であるのに愛情を傾けてしまう。そんな存在でした。一緒のシーンがある時は気分がよくなるし、彼の芝居が楽しみでした。
―ウジンさん、ミニョンさん、ドンゴンさんの中で、役の性格と一番似ていたのは?
3人とも過激なキャラなので答えにくいですね。まず僕は違います(笑)。最も近い人はウジンさんかな。幼い頃のヨクは天真爛漫でとても明るい子です。純粋だけど意志が強い面があるので、ウジンさんと似ているかと思いますね。
―ほとんどNGが出ない現場だったと聞いています。現場の雰囲気はどうでしたか?
ほぼNGが出なかったのは、イ監督が徹底的にリハーサルをするスタイルだったからです。
NGになりそうな場面はリハーサルで解決していました。動線や感情表現など何度もリハーサルで確認してから本番に入っていたので、NGは当然少なくなります。監督は演出家として完璧な人だなと思いましたね。だからこの作品には、笑えるNGシーンというのが、残念ながら無いんです。現場の雰囲気はというと、僕はこう思いました。
「全員がプロフェッショナルだった」「ふざけて騒ぎ立てる雰囲気は微塵もなかった」。
僕はこんな現場にいられて幸福でした。全員が集中していてNGを出すまいと努力したから、いいシーンが撮れたんだと思います。
―撮影中、ドンゴンさんを癒やしてくれたものは何でしたか?
当然ですが、我が家と妻に癒やされていた気がします。この作品は、僕が妻という存在を得て初めて演じる作品でした。僕は家を一歩出た瞬間から、歴史上最も極悪な男を演じなければなりませんでした。だから、撮影が始まる前に自分自身に約束したんです。
燕山君の感情を絶対に家には持ち込まないと。自分では約束を守れたと思っています。
家で僕の帰りを待ち、僕を応援してくれた妻が、僕を癒やしてくれました。彼女の応援のおかげで頑張れたと思います。彼女から送られてくる励ましのメールと、彼女の「お疲れさま」のひと言で元気になれました。
―本作品のタイトルでもある「7日」がもし与えられたとしたら、何をしますか?
撮影が終わって、僕は7日以上のお休みをすでにもらいました。撮影が終わったら旅行をしたいと思っていました。日常から離れることで自分自身に戻れますし、それが休息にも充電にもなる。なので約1週間ほど、妻と一緒に旅行へ行きました。
撮影をしながら考えていた7日間の休暇は、妻との旅行でした。
―燕山君を演じられて、何か学んだことはありましたか?
悪役であろうと、時代劇であろうと、僕が演じたらどうなるのか。これまでは想像もできない未知の領域でしたが、今回の作品への出演で自信がつきました。これからは時代劇であれ悪役であれ、オファーがあれば自信を持って演じられると思います。むしろ積極的に演じていきたいですね。未知の世界をのぞいてきたような、そんな気分です。いい経験だったと思いますね。
―日本のみなさんへメッセージをお願いします。
「七日の王妃」でみなさんにお会いできて、本当にうれしいです。今回は時代劇です。
韓国ドラマを観てくださっている日本のみなさんには、時代劇はなじみのあるジャンルだと思います。しかし見方によっては、本作品は他の時代劇とは違うトーンを持っているかもしれません。あの時代の美しい色や風景、そして恋愛模様が描かれている点では同じです。
しかし、「七日の王妃」は本当に壮絶であり、衝撃的で強烈なドラマだと思っています。
俳優たちはこれまで以上に、感情も愛情もすべてを出しきって演じました。なので、これまで韓国ドラマの時代劇をよく観ていた方でも、新たな魅力を感じていただけると思います。「七日の王妃」をぜひ観てください。これからも応援をお願いします。