2023年3月31日(金)に日経ホールで開催されるミュージカル俳優・加藤和樹と韓国を中心に活躍する“歌うヴァイオリニスト”KoNのジョイントコンサート Community Concert『Kaz♪KoN2023』。今回のコンサートでは、加藤とKoNの出会い秘話が語られるほか、ドラマ『赤い糸の女』の主題歌「愛はどこに」、ミュージカル『フランケンシュタイン』より「君の夢の中」もデュエットするとのこと。さらに加藤とKoNに加え、2.5次元舞台でも活躍する吉高志音も参加することが決まっている。
このコンサートを前に、KoNがオンライン合同インタビューに答えてくれた。ヴァイオリニストとしてはもちろん、ミュージカル俳優、シンガーソングライター、画家など、多才なことで知られるKoN。日本でもドラマに出演したりと、日本とも縁が深い彼が、今回のコンサートのことから自身のことなどを語ってくれた。
―今回のコンサートの出演が決まった時のお気持ちを教えてください。
長い間、お付き合いのある加藤さんとの合同公演なので、とても楽しみにしています。これまでも僕は、日本で様々な公演を開催してきましたが、合同コンサートは今回が初めてなので、期待に胸を膨らませています。今回のコンサートは特別なものになると思います。
―今、コンサートに向けて、どんな準備をされていますか?
これまでと変わらず、歌や楽器の練習をしています。今回のコンサートでは、僕の新曲も発表する予定です。初めてみなさまの前で披露するので、その曲はとても気を遣いながら練習をしています。そして、3人のデュエット曲もあるのですが、練習は一緒にできないわけですから、一緒にやっていることを想像しながら練習しています。何もない場所を見ながら突然、笑顔を作ってみたり、何もない空間を見てうなずいてみたり、1人でイメージトレーニングをしています(笑)。
―コンサートの見どころは?
今回は、とても多彩な曲を用意しています。加藤さんは、韓国でも有名なミュージカルの日本公演にたくさん出演されている方なので、お互いにとって慣れ親しんだ曲も多く選曲しています。きっと素敵なハーモニーと新しい調和をお見せすることができると思います。そして、未公開の新曲も公開します。イースターの卵のようなプレゼントを受け取るような、そんな気持ちで見ていただけたらと思います。
―コンサート楽しみにしている方にメッセージを。
加藤さんと吉高さんという素晴らしい方たちとコンサートができることをうれしく思っています。各自の魅力も存分に楽しんでいただけると思いますが、3人が合わさったハーモニーもお見せすることができるコンサートだと思います。公演を観に来ていただけたら、必ず満足できると信じています。ぜひ足を運んでいただき、応援してください。期待してください。
―ヴァイオリン、ミュージカル、シンガーソングライター、画家など、マルチな才能で活躍されていますが、今はこれがいちばんだというものはどれですか?
(ここがアトリエなので)絵をお見せすることができるんです。(絵を見せながら)これはいちばん最近描いたものです。(違う絵を見せながら)ヴァイオリンをモチーフにして描いたものです。このヴァイオリンの絵は、金属の絵具を使っています。
(いちばんなのは)もちろんヴァイオリンだと思っています。ヴァイオリンは核としてあって、そしてその周りに歌や演技や絵があるのがKoNだと思っています。
―これまでやっていないことで、挑戦してみたいことはありますか?
今年はもう少し絵を描きたいと思っています。美術展に自分の作品を出展して、賞をもらったこともありますし、文章を書くのも好きなので、今年は作家としても挑戦してみようかと思っています。もうひとつ、お話しするとするならば、芸術というのは、全部通じていると思っているので、文を書いて、それをミュージカルにして、演出して、出演したり、または絵の展覧会をして、その会場を自分の音楽でキュレーションしたり、自分が描いた絵をテーマにして音楽を作って、それを合わせたり、いろいろなことができれば、それらを通じて、僕が融合してできることが増えていくんじゃないと思います。
―今回の『Kaz♪KoN2023』もそうですが、最近日本では韓国のアーティストとのコラボが増えています。もし今後そういった機会があったら、どなたとどのようなことをしてみたいですか?
僕は今年、韓国で国楽(伝統音楽)の方とコラボする予定があるんです。ですから、日本の伝統楽器とコラボしたら面白いんじゃないと考えていました。検索して、三味線とか、いろいろ探してみたりもしたので、機会があれば、日本の伝統楽器をする方とコラボしたら新しい何かが生まれるんじゃないかと思います。
日本で一生懸命活動をしている方と知り合うことができれば、後々彼らを韓国に招いて、韓国の国楽をしている方々と何かをすることもできるんじゃないかと思います。
―日頃から、日本の音楽を調べたり、聴いたりしているんですか?
僕はクラシックを専攻していたんですけど、今ジプシー音楽もやっていて、そういった音楽は民族的なので、その2つを合わせたらすごくシナジー効果があるじゃないですか。これは自分がヴァイオリニストとしての話なんですけど、ミュージカル俳優、歌手としてお話しするならば、加藤(和樹)さんをはじめとした、ほかの俳優の方たちとコラボしてみたいです。僕が小さい頃に聴いていた曲、安全地帯の方や、そういった日本の歌手の方と一緒に歌うことができる機会があったら、いいなと思います。なぜなら、僕が10代、20代の若いころに、韓国の多くの人が日本の歌をたくさん聴いていたので。
―今のマイブームは何ですか?
最近は絵を描いているので、美術展などに関心があります。昨日も有名なイギリスの作家の展覧会に行って、ご挨拶もしました。今、ハマっていることは美術的なものなんですが、2月まではそうして、3月からは本業に戻ります。音楽番組やコンサートもあるので、一生懸命準備していて、今あまり眠れていません。時間を削りながらやっています。
このインタビューの直前には、ドイツのマイク名家「ノイマン(Neumann)」アーティストにも選ばれるなど、世界的にも注目が高まっているKoNが、ジョイントコンサートで見せる素敵なハーモニーと新しい調和に期待したい。