韓国の6人組ボーイズグループVIXX(ヴィックス)が、5月1日、神奈川県・パシフィコ横浜 国立大ホールで「2016 VIXX JAPAN LIVE TOUR “Depend on”」を開催した。
日本での単独公演は約1年ぶり、しかも初の日本オリジナルツアーということもあり、各会場でチケットはソールドアウトという盛況を博し、4都市5公演で12,000人を動員。また、ツアーファイナルとなった本公演で、6月29日に日本3rdシングルをリリースすることを発表した。
ライブは、1月にリリースされた日本1stアルバム『Depend on me』収録曲を中心に構成。タイトル曲「Depend on me」はもちろん、2本のマイクスタンドを使ったダンスが斬新な「Can’t say」や「迎えに行こう」、ラビが書き下ろした「With Me」といった日本オリジナル曲や、「Chained up」「呪いの人形」「Error」「傷つく準備ができてる」「奇跡(Eternity)」といったVIXXの代表曲などをアンコール含めて23曲、約2時間半たっぷりと聴かせた。
3月24日の大阪からスタートした5公演と、韓国での新曲「Dynamite」でのカムバックを経て、前回、4月2日の愛知公演から約1ヶ月の時間が空いたこの最終公演では、久々のライブということもあり「Chained up」から「Beautiful Killer」の最初のパートから全開で汗だくになりながらも「赤ちゃんたち(ファン)のエネルギーがスゲーから、気分がいい」とケンもニコニコ。
ヒョギはMCで“末っ子パワー”を何度も強調したが、エンに末っ子パワーの説明を求められるとレオに肘鉄し、普段からヒョギの有り余るパワーに悩まされているというメンバーたちの恐れるそのパワーの一幕を公開。この日のヒョギは歌もダンスもキレキレな上に、かわいい言い間違えを連発しながらも日本語でトークを盛り上げるなど全方位で活躍し、まさに末っ子パワー炸裂という様子だった。
そんな彼らを迎えるファンも気合充分。韓国での活動曲では揃ったコール(曲に合わせた合いの手)を聞かせ、「Say U Say Me」でエンとレオが女性ダンサーを誘惑するようなパフォーマンスを見せると「キャー!」という絶叫を上げる。
今回の日本オリジナルツアーのために、メンバーたちはスペシャルステージを用意して臨んだ。それが、ユニットステージだ。トップバッターのホンビン&ヒョギは、カラフルポップな女装姿できゃりーぱみゅぱみゅの「CANDY CANDY」をカヴァー。女の子らしいキュートなダンスを披露したかと思えば、最後はウィッグを脱ぎ捨て、男らしいポッピンダンスでギャップを表現。そして、レオ&ケンのボーカルチームは、東方神起の「時ヲ止メテ」で美しいハーモニーを響かせたが、まさに“熱唱”という言葉がピッタリの感情こもった歌を聴かせた。3組目のエン&ラビはマイケル・ジャクソンの「Slave To The Rhythm」に乗せて左右の客席から登場。ミリタリー調の衣装でさまざまな手法でシンクロするダンスパフォーマンスを見せたが、このコンセプトと振付はエンが準備したものだという。
そして、韓国活動で1ヶ月の期間が空いた横浜公演で最大のスペシャルとなったのが、4月19日に韓国でリリースし韓国国内の各音楽番組で1位を獲得した新曲「Dynamite」の日本初パフォーマンス。つい先日まで韓国で活動していた新曲の披露にファンも大興奮で、ひときわ大きなファンコールが上がった。
ライブ最後のMCでは、ラビに「お知らせがあります」と促されたエンが、「6月29日に日本3rdシングルをリリースします! バラード曲です。本当にステキな、完璧な曲です」と、約半年ぶりの日本でのリリースをサプライズ発表。初のバラードタイトル曲への自信をうかがわせ、会場からの大きな拍手を集めた。
日本での2016年は、1stアルバム『Depend on me』の“支配する愛”で始まったが、「Dynamite」でスタートした今年の韓国活動は、“運命”と“破滅”がキーワードになるという。吸血鬼、呪いの人形、サイボーグから愛の奴隷まで、毎回ユニークなコンセプトで驚かせてくれるVIXXだが、6月にリリースされる新曲バラードのコンセプトに早くも注目が集まっている。