韓国発の超人気ラッパーである上に、数々のアーティストのプロデュースや楽曲提供で『カリスマ』と呼ばれるZICO(ジコ)が、日本初となる単独イベント「SUMMER SONIC EXTRA SHOWCASE ZICO ~SELF LINER NOTES~」を8/22(月)代官山で開催した。
ZICOは日本では彼がリーダー及びプロデューサー、作曲・作詞の多くを手掛けるアーティストグループ「Block B」としての知名度が急激に伸びているが、本国ではソロのラッパーとして、またプロデューサーとして非常に高い評価を得ており、アップすれば即視聴数が急上昇するMUSIC VIDEOに至るまで、ZICOのあふれ出る創作性が広く認められている。
しかし意外にも今回の「SUMMER SONIC EXTRA SHOWCASE ZICO~SELF LINER NOTES~」が日本での初の単独イベントであり、その前日の8/21(日)に出演したSUMMER SONIC 2016が初の単独イベント参加だった。
チケットは即完売、プレミアチケットを手にした満員のファンの興奮が開演前から溢れる中、韓国でのソロデビュー曲「Tough Cookie」の胆に響くサウンドと共に漆黒のパーカーのフードを深くかぶりZICOが登場。会場が一斉にうでを突き上げ、攻撃的なトラックに一気に熱さとともにナイフの冷たさが共存するZICOの世界に染まった。
その興奮冷めやらぬ中、SELF LINER NOTESコーナーに突入。HIP HOPに造詣の深いDJ Booさんが登場すると、さっきまでの空気感ががらりと変わり、ほっこりとしたムードに包まれる会場。自身の作品とZICOがこれまでプロデュースを手掛けた多くのアーティストのMUSIC VIDEOをアートワーク集としてバックスクリーンで紹介しながら、普段はなかなか聞けない名曲たちの産みの苦しみをたっぷり語った。
自身のもっとも気に入っているMUSIC VIDEOは?という問いかけには、2015.12.7に発表した初のソロアルバム“GALLERY”の1曲目「VENI VIDI VICI」と答え、ファンと一緒にMVを見ながらZICOが気に入っているポイントを解説する場面も。
SELF LINER NOTES コーナーは、その名のとおり、楽曲について、プロデューシングについて、そして音楽についての考えや思いを語ってみたかったというZICOの希望を叶えたもの。日本の観客たちに思いを伝えることができ、ZICO自身充実した時間を過ごしたようだ。
SELF LINER NOTESのあとは、立て続けに3曲を披露。サックスでオシャレさと軽快さに自然と身体を揺らされる「EUREKA」は、ZICO自身ステージ上でなんとも艶っぽいパフォーマンスを披露。「Okey Dokey」ではサビのフレーズを会場とのコール&レスポンスでハッピーな雰囲気で満たし、最後に披露した「言ってよYes Or No」では再びフロアを揺らすキレ味鋭いサウンドに会場全員が心を持っていかれる中「SUMMER SONIC EXTRA SHOWCASE ZICO~SELF LINER NOTES~」終了した。
SUMMER SONIC 2016では7曲をぎらつく太陽の下のBEACH STAGEで披露し、その存在感を見せつけ、「SUMMER SONIC EXTRA SHOWCASE ZICO~SELF LINER NOTES~」ではファンの誰しもが「もっと欲しい」気持ちを抑えられない4曲のパフォーマンスと、自身の楽曲と音楽に対しての思いを熱く語ったSELF LINER NOTESで観客を魅了。
どの曲も決して全く同じ色のものは無い、『カリスマ』との呼称に相応しいアーティストZICO。Block Bファンはその毛色の違いを、ZICOファンは彼がプロデューサーでありリーダーを務めるBlock Bの作品をチェックして、どちらも存分に楽しんでほしい。