キム・ヒョンジュン(リダ)の除隊後初となるソロ全国ツアー『KIM HYUN JOONG JAPAN TOUR 2017 “INNER CORE”』。
日本での久々のリリースとなったニューシングル『風車<re:wind>』発売日翌日の6月7日(水) 、静岡市民文化会館を皮切りにスタートし、7月26日(水)の京都ロームシアターのHENECIA JAPAN会員限定公演まで、18都市全21公演を完遂した。
約1ヶ月半の長期に渡るツアーのため、公演ごとに異なった曲を披露し、ヒョンジュン自身もその場で気ままにトークを繰り広げるなど、毎回違う姿を見せ、何度足を運んでも飽きさせない内容となっていた。
このツアー中盤の7月6日(木)、パシフィコ横浜 国立大ホールにて行われた公演の模様をお届けします。
今回のツアータイトル“INNER CORE”のモチーフとなっている赤い球体がメッセージと共にスクリーンに映し出されると、10、9、8、とカウントダウンが始まり、会場のボルテージも上昇。スクリーンにヒョンジュンのシルエットが浮かび『Your Story』がスタートすると、徐々に幕が上がり、ヒョンジュンの登場と共にパールライトグリーンの光で満たされた会場からは大歓声が上がる。前回のツアーに引き続き、バックはGEMINIバンドが堅め、息もピッタリ。続けて『君だけを消せなくて』までじっくり歌うと、ここで挨拶へ。
ピアノのBGMに合わせて「こんばんは、ヒョンジュンです。」と挨拶すると、入隊前日本で最後に行った“GEMINIツアー”がここパシフィコ横浜で始まったことに触れ、「ここがまさにGEMINIバンドが誕生した思い出の場所です。2年という時間が過ぎてもこの場所で待っていて下さったファンのみなさんとご一緒できて、そして、苦難を共にしてくださったバンドのみなさんとまた同じ場所で会うことができました。本当にうれしく思っています。そして、絶対にこの大切な思い出を失ってはいけないと思っています。」と感慨深げに語った。
そして、みなさんに話したいことがたくさんあるんですが、話すとかなり長い時間になってしまいます。なので、この歌1曲で僕の気持ちを表現できたらうれしいです。」と紹介すると『伝えたい言葉』へ。
『伝えたい言葉』ではスクリーンに日本語で歌詞が映し出され、ヒョンジュンが“話したかったこと”を気持ちいっぱいに歌い上げると、続いては『Please』。ファンの間でも人気の楽曲だが、今回は大人の雰囲気たっぷりのバンドバージョンにアレンジ。曲の合間に原曲のダンスを見せると、会場からは歓声が上がっていた。
ここでしばしMC。
「大きな会場で公演をするとみなさんの顔もまた違いますし、僕の顔もいつもと違うような気がします。1人だとやっぱり恥ずかしいですよね。でも隣に誰かがいると、一緒になって盛り上がれますよね。みなさんは本当にそんなみなさんだと思います。」とヒョンジュン独特の感性で語り始めると、会場も爆笑。
さらに、今日の公演はDVDの収録が入っていることに触れ、「DVDのためにみなさんがちょっと堅苦しい思いをしたり、僕自身も委縮してしまうのではないかと思ったんです。なので水を飲んではいけないような感じがします(笑)。DVDはDVDですし、公演は公演ですが、編集すればいいですよね。」と言うヒョンジュンにまたも会場からは笑いが起こった。
そしてうれしいことに、「今日はみなさんの盛り上がり次第でアンコールが増えますよ。史上最大にアンコールを準備しました。」と教えてくれたヒョンジュンに大歓声が起こると、「ではみなさんのエネルギーを見せてください。準備できましたか?」と煽って次の曲『Break Down』がスタート。
バンドバージョンの『Break Down』では、ステージからレーザー光線や花火が上がり、会場の掛け声にも熱が入る。続く曲も『Unbreakable』で、重く低く響く演奏でさらにダークな雰囲気が増し、「Hey!」の掛け声で一体となった会場はロックバンドの公演さながらの盛り上がりを見せた。
ここでヒョンジュンが一旦ステージを後にすると、VTRで6月6日に発売したニューシングル『風車<re:wind>』のMVメイキングやオフショットなどが公開された。
衣装チェンジしたヒョンジュンが登場すると、『Do You Like That』で再びスタート。ここでも時折ダンスを見せ、シャツをまくるような仕草も見せると会場からは一段と歓声が上がる(笑)。
ここからの流れはファンも「待ってました!」とばかりに盛り上がる準備万端で『Beauty Beauty』に突入。お決まりの「Hey You!」で一致団結すると、ヒョンジュンもモニターに腰かけてみたり、会場に積極的にアピールし畳み掛ける。続く『Lucky Guy』でも会場の熱は上がる一方で、掛け声、手拍子で一体となると、最後はまたヒョンジュンがダンスで盛り上げた。
このファンの反応に満足した様子のヒョンジュンは「昨日みなさんいいものを食べたんですね。普段もこんな風にしてくれたらいいのに。」と大喜び。
さらに「今回のツアーで『Lucky Guy』が終わった後に、みなさんが汗を流している姿を見るのは初めてです。僕が(DVDを)収録しているのではなくて、みなさんが収録に気を使っているみたいですね(笑)。」という言葉に会場も爆笑。
本当にご機嫌な様子のヒョンジュンは「今日いいですよ。」とファンの健闘を称えると、さらに「今日はブーイングがないのがいいですよね。みなさん、ちょっとやだな、と思ったらブーイングが出ますよね。まだブーイングが出るほど僕ミスしていませんよね(笑)。」と言って笑いを誘い、「この雰囲気に続いていきたいと思いますので、次も雰囲気のいい曲を準備しています。」と紹介して、『Kiss Kiss』がスタート。
早速掛け声が掛かり、会場のいい雰囲気は続行。この曲ではもちろん“Kiss Kissダンス”を披露して盛り上げると、最後はご機嫌で投げキス!
『Gentleman』と可愛らしい曲が続き、キュートな表情で歌うヒョンジュン。会場も大きな歓声で応えていた。
歓声が鳴りやまない中、次のステージに向け、「少し休んでから話しますね。」というヒョンジュンに会場からは「リダ、ファイティン!」の声。すかさず「みんなもファイティン!」と返すと、「少し休みますか?」と提案するも、「実は休んでいただくことは考えていませんでした。次にまたVTRがありますし、バラードタイムがありますので、その時に休んでいただければと思います。」とイタズラな笑顔を見せ、さらに「事前に言っておきますけどその時(バラードタイム)は立たなくてもいいですよ。(次のバラードタイムは)ほとんどの公演が『僕は君のもの』で始まりますよね。(その曲が終わると、みなさんは)周りを見渡すみたいですね。(周りの人が)立たないでほしいなと、という雰囲気を僕が感じるというか、立つと仕方なく自分もこうしないと(立たないと)いけないですしね。なので、この曲までは遊んでくださいね。」とリダワールド全開。
そして『Save Today』を歌うと、一旦ステージを後にした。
この幕間ではヒョンジュンの率直な気持ちを伝えるVTRが披露された。
兵役の2年間、韓国トップスターとしての時が止まっていたことを示すような部屋に入ってきたヒョンジュン。以前のCDやドラマの台本の埃を払い、再び時が刻まれ始めたその部屋で、ヒョンジュンからHENECIA(キム・ヒョンジュンのファン)へのメッセージが綴られる。
「お元気ですか?この舞台に立てるか心配しましたし、“INNER CORE”のツアーを準備しながら紆余曲折もありました。」と正直な言葉で始まったメッセージで、まずはファンへの感謝の気持ちを伝える。そして、「今回のツアーのタイトルを“INNER CORE”にした理由は、目には見えなくても私たちになくてはならない存在がインナーコアだからです。これからは僕がみなさんのインナーコアになりたくて」というところまで来ると、今度はヒョンジュンのナレーションで直接「目に見えなくても、みなさんが地球のどこにいても、いつも呼吸し歩けるように、生きる活力になれるように、みなさんのインナーコアになって、いつも熱い気持ちでこたえます。」と今回のツアーへの思いを語る。
そして最後は、「“愛してる”という言葉、ぎこちなくて、恥ずかしくて、あまり使っていませんでしたが、これからはよく使うでしょう。HENECIAのみなさん、愛しています。」という愛のメッセージが贈られ、会場のHENECIAからは拍手が起こった。
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