フランス現代文学の代表的女流作家マルグリット・デュラスの晩年の恋を描いた『デュラス 愛の最終章』に着想を得て制作された珠玉のラブストーリー『蝶の眠り』が2018年5月に日韓同時公開となります。
マルグリット・デュラスと晩年を共に過ごした38歳年下の恋人、ヤン・アンドレアが歳の差を超えて愛した彼女との16年間の日々を綴った著書を、フランスを代表する名女優、ジャンヌ・モローを主演に迎え映画化したロマンティックラブストーリー『デュラス 愛の最終章』(01)。その衝撃的な心揺さぶる物語に着想を得て、『子猫をお願い』で知られるチョン・ジェウン監督が現代に蘇らせた。
アルツハイマーを患う主人公の女流作家役には、実に5年ぶりの映画主演作となる中山美穂を起用。次第に病に冒されていくも、愛に生きる等身大の女性像を、余すところなく魅力的に演じている。韓国人留学生の恋人役を務めるのは『コーヒープリンス1号店』のキム・ジェウク。幼少期に日本で生活していた経験を持ち、本作でも完璧な日本語での演技を披露している。
10月12日より開幕となった第22回釜山国際映画祭のオープニングイベントが行われ、Gala Presentation部門での出品となる『蝶の眠り』から主演の中山美穂とキム・ジェウクが揃って登壇した。1999年に韓国でも上映された『Love Letter』が観客動員数140万人の大ヒットとなり、韓国でも人気を博す中山と、現在韓国で放送中のTVドラマ「愛の温度」で不動の人気を誇るキムのふたりがリムジンから降りるやいなや、客席からは大歓声が沸き起こる。小雨が降りしきる中、珍しいデザインが美しい黒のドレスを纏った中山をキムが優しくエスコートしながらレッドカーペットを歩いた。絵になるふたりの姿に、地元韓国メディアからは「女神のような美貌と彫刻のようなイケメンぶりのベストカップル!」「年齢と国籍を超えた夢のようなケミストリー」など、大絶賛の声が多数あがった。
今回が初の映画祭参加となる中山は「たくさんの歓声に包まれて、とても嬉しかったです」、キムは「中山さんとレッドカーペットを歩けて光栄でした。大きな声援をいただけて良かったです」と喜びのコメントをよせた。また、残念ながらイベントには登壇できなかったチョン・ジェウン監督も「とても素敵なカップルでした。レッドカーペットでのお二人の姿を見ることができ、私は満足です!」と中山とキムの姿に改めて魅了された様子。
なお本作の公式上映は14日(土)に行われ、公式上映を前に作品への期待の高さを伺えるオープニングイベントとなった。
【STORY】50代でありながらも美しく、若い読者にも根強いファンを持つ、売れっ子の女流小説家・松村涼子(中山美穂)。作家として成功し、満ち足りた生活を送る涼子だったが、遺伝性のアルツハイマーに侵されていることを知り、人生の終焉に向き合うことを余儀なくされる。“魂の死”を迎える前に、小説を書く以外に何かをやり遂げようと、大学で講師を務め始めた涼子。ある日、大学近くの居酒屋で、韓国人の留学生チャネ(キム・ジェウク)と出会い、ひょんなことから涼子の執筆活動を手伝うことになる。作業を進めるうち、現実と小説の世界で交差していく二人は、次第に年齢の差を超えて互いに惹かれていくが、涼子のアルツハイマーは容赦なく進行していくー。
2018年5月、日韓同時ロードショー