5月12日(土)より、角川シネマ新宿ほか全国公開となる『蝶の眠り』の悲しくも美しい運命を繊細な映像で描き出す、予告編が完成!
女性小説家の心打たれる人生最終章
透き通るような美しさの中山美穂が文学的世界へ誘う
アルツハイマーを患う主人公の女流作家役には、実に5年ぶりの映画主演作となる中山美穂。自身の年齢より年上の女性小説家の役を見事にこなした。ラストシーンの遺伝性アルツハイマー患者の無垢で透き通るような表情は見る者の心を揺さぶる。韓国人留学生役には『コーヒープリンス1号店』のキム・ジェウク。幼少期に日本で生活していた経験を持ち、本作でも完璧な日本語での演技を披露している。チョン・ジェウンは韓国屈指の女性監督で、本作では作家を主役に配し、彼女の住む家や書斎へのこだわり、日本文学をリスペクトした劇中劇など、斬新な表現方法で監督ならではの才能とセンスを印象付けている。また、初の劇映画音楽に取り組んだ新垣隆の叙情的な音楽、きめ細かく臨場感あふれる撮影が作品を一層儚く美しい“愛の記憶の物語”へと昇華させている。
この度完成した予告編では、ひょんなことから出会い、次第に惹かれあう涼子とチャネの歳の離れた2人の姿が美しい映像とともに描き出される。記憶が薄れゆく恐怖に怯えながらも、涼子が大切な人のために残そうとしたものとは一体何なのか―?チョン・ジェウン監督が手掛ける、きめ細やかな映像と文学的なストーリーテリングはもちろん、ハツラツとした笑顔からアルツハイマーの症状に戸惑う不安な表情まで180度違う表情を見せる中山の演技力や、全編日本語での演技に挑戦したキム・ジェウクの涼子へ向けた胸キュン台詞もみどころとなっている。エンディング・テーマ曲「朝焼けの中で」を唄うのは、現代ジャズを経過したポップスユニット“showmore”のヴォーカルでも活躍する根津まなみ。力強い歌声と繊細な歌詞が、物語を一層美しく映し出している。
【STORY】50代でありながらも美しく、若い読者にも根強いファンを持つ、売れっ子の女流小説家・松村涼子(中山美穂)。作家として成功し、満ち足りた生活を送る涼子だったが、遺伝性のアルツハイマーに侵されていることを知り、人生の終焉に向き合うことを余儀なくされる。“魂の死”を迎える前に、小説を書く以外に何かをやり遂げようと、大学で講師を務め始めた涼子。ある日、大学近くの居酒屋で、韓国人の留学生チャネ(キム・ジェウク)と出会い、ひょんなことから涼子の執筆活動を手伝うことになる。作業を進めるうち、現実と小説の世界は混沌として交差して行き、二人も徐々に惹かれあっていくのだった。しかしアルツハイマーは容赦なく進行していく。愛と不安と苛立ちの中、涼子はチャネとの関係を精算しようと決意するのだが、その思いはチャネには受け入れがたく、二人の気持ちはすれ違っていく…。
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