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2012年4月23日17時22分 月曜日 注目の映画!ソ・ジソブ&ハン・ヒョジュ主演映画『ただ君だけ』

いよいよ待ちかねていた、2011年に韓国で封切られた映画『ただ君だけ』が6月30日(土)より日本で封切られる。
ソ・ジソブ&ハン・ヒョジュのふたりが奏でる純愛物語。
期待でいっぱいの作品が、いよいよ日本へ上陸!

夢を見失った男と、視力をなくした女、運命の日に二人は出逢った・・・。

■INTRODUCTION
デジタル時代に、光を放つアナログな愛
ボクサーとしてチャンピオンになった経験もありながら暗い過去のために心を固く閉ざしていたチョルミン(ソ・ジソブ)と、視力を失いつつもいつも明るくはつらつとしたジョンファ(ハン・ヒョジュ)。駐車場のせまい部屋で独り寂しく夜を過ごしていたチョルミンのもとにある日、花のように愛くるしいジョンファが現れ、チョルミンは少しずつ心を開いていく――。
大都市ソウルを舞台に、社会の片隅で一途に、懸命に生きる男と女を描く『ただ君だけ』。『フラワー・アイランド』(2001・TOKYO FILMeX最優秀作品賞)や『スパイダー・フォレスト/懺悔』(04)などアート系の作品でその作家性が高く評価されてきたソン・イルゴン監督が一転、本作では男女の愛という普遍のテーマに挑んだ。モチーフにしたのはチャールズ・チャップリンの古典的名作『街の灯』(1931)だ。「『街の灯』の世界を現代の韓国で再現してみたかった」という監督は、デジタル時代に見失いがちなアナログな愛を描きながら、21世紀でも恋愛の形は変わりないことを伝えている。

ソ・ジソブに待望の純愛ストーリー
不器用で愛を表現する術を知らない主人公チョルミンを演じるのは、TVドラマ「ごめん、愛してる」(04)でストリートチルドレンとして育った悲運の男を演じ日本でも大ブレイクしたソ・ジソブ。「バリでの出来事」(04)などラブストーリーで人気となったが、ここ数年は『映画は映画だ』(08)、「ロードナンバーワン」(10)などのハードボイルドな作品への出演が続いており、本作はソ・ジソブ自ら「待望していた」と語る久々の純愛映画だ。ソン・イルゴン監督からオファーがあった時は、「ロードナンバーワン」の撮影のため一度は断ったものの、単なるメロドラマではないストーリーがずっと気になり、1年後にソ・ジソブ側から監督に連絡を取ったことが、映画化の決め手となった。ボクサーという役を演じるため撮影1ヶ月前からトレーニングに励み、両手首の靭帯を痛めたことも。感情を抑えながらも徐々に表出させていく成熟した演技で、2011年「第19回大韓民国文化芸能大賞」の映画部門演技大賞を受賞した。約2年間の軍隊生活を経て30代半ばとなったソ・ジソブは、アイドルから脱皮し、まさに役者生活の第2ラウンドに立っているといえる。

新・ラブストーリーの女王 ハン・ヒョジュ
ソ・ジソブと息ピッタリの共演ぶりを見せるのが、ヒロインのジョンファに扮したハン・ヒョジュだ。ユン・ソクホ監督の四季シリーズ最終章「春のワルツ」(06)のヒロインに抜擢されてから6年。TVドラマ「華麗なる遺産」(09)、時代劇「トンイ」(10)の主人公を経て、存在感のある女優に成長した。透明感のある清楚さと前向きなたくましさを持ち合わせるジョンファは、まさにハン・ヒョジュのはまり役だ。本作では初のベッドシーンにも挑戦して韓国メディアの注目を浴びたが、「本当に愛し合っている恋人同士のように感じられるほど美しく表現することができた」と自信を見せる。

映画祭での上映チケットがわずか7秒の間に完売!
本作は、2011年釜山国際映画祭のオープニング作品に選ばれ、上映チケットがわずか7秒の間に完売する最短記録をつくった話題作。釜山国際映画祭サイドは選抜の理由を「単にお涙ちょうだいの一般的な恋愛映画とは異なり、ソン・イルゴン監督特有のシンプルで抑えた特有な演出スタイルが引き立つ作品。ソ・ジソブとハン・ヒョジュはこれ以上望むことのできない完璧なカップル」と明かした。2011年10月の韓国公開時には、「釜山国際映画祭オープニング作品は失敗する」というジンクスを破り、130万人を超える観客動員数を記録している。

■STORY
かつては将来を嘱望されたボクサーだった、チョルミン(ソ・ジソブ)。夢をあきらめた今は、昼間はミネラルウォーターの配達、夜は駐車場の料金所で働いている。ある雨の夜、料金所で独り、テレビでボクシングの試合を見ていると、みかんやのり巻きを抱えた若い女性ジョンファ(ハン・ヒョジュ)が現れる。人懐こい笑顔で話し続けるジョンファは目が不自由で、チョルミンを以前働いていた老人と勘違いしていたのだ。別人と気づき、白い杖をつきながら立ち去ろうとする彼女にチョルミンは「雨も降っているし、ドラマを見ていってください」と、声をかける。

その日以来、チョルミンは、毎晩のようにジョンファと一緒にドラマを見るようになる。視力はほぼ失っている一方で匂いに敏感なジョンファ。ドラマに無邪気に笑い、主人公の「心が見える」といって涙する彼女に、チョルミンは戸惑いながらも徐々に惹かれていく。チョルミンはジョンファに家まで送って行ったお礼にと、コンサートに誘われる。帰り道、チョルミンは初めて自分のことを彼女に語る。「歳は30で、昔ボクシングをしていて、若い頃はかなりのワルでした。でも今は、そうじゃない。そんな奴です。」実はチョルミンはボクシングをやめた後、借金の取立て屋として稼いでいたが、傷害事件を起こし4年3ヶ月服役していた。

ある日、テレフォンオペレーターとして働くジョンファの上司が、突然家にやって来て、いやがる彼女を押し倒した。偶然その場を目撃したチョルミンは、上司を殴りジョンファを救い出す。会社を辞めたジョンファを励ますために、チョルミンは「未来の盲導犬に」と、ゴールデンレトリバーの子犬、ティンガを贈る。ジョンファとの未来を想い、彼は、もう一度ボクシングに懸けてみようかと思い始めていた。ところが、ジョンファの両親の墓参りに行ったとき、チョルミンは自分とジョンファの過去に忌まわしい接点があったことに気づく。

数年前の5月5日、ジョンファが失明し両親を亡くした日。チョルミンが取立て屋として追い詰めた男が、焼身飛び降り自殺を図った。落下してきた男を避けようとしたトラックがジョンファの車に衝突したのだった。チョルミンは、罪の意識に苛まれる。一方、ジョンファの視力は急速に悪化し、一ヶ月以内に完全に失明すると医者に宣告される。チョルミンは、角膜移植手術の高額な費用を捻出するため、昔の仲間に海外での「賭博格闘技試合」に出場させてほしいと持ちかける。彼は私物を整理し、身分証明書を焼き捨てて別人になりすまし、ジョンファの手術当日に試合の地タイへと旅立つ。

◆撮影裏話~ソン・イルゴン監督も絶賛、ソ・ジソブとハン・ヒョジュの徹底した役作り
普段から体作りに力を入れ、ウエイトトレーニングなどを続けているソ・ジソブだが、元ボクサーのチョルミンを演じるにあたっては、より徹底した運動メニューに挑戦した。縄跳びや有酸素運動などで基礎体力を強化したのはもちろんのこと、サンドバック、スパーリングなど、プロボクサーに準じるトレーニングも。結果、短期間で格闘家らしい強靭な肉体を作り上げ、ボクシングや格闘シーンもスタントなしで撮ることに成功した。
一方、「視覚障害者を演じることが、とても大きなプレッシャーだった」というハン・ヒョジュ。撮影を前に、ソウル市内の盲学校に週に2回定期的に訪れた。「最初は役作りのためだったが、すぐに学生と仲良くなった。親しくするうちに、自然に視覚障害者のつらさや苦労がわかるようになってきた」と明かす。学生たちもハン・ヒョジュを姉のように慕っていたという。
徹底した役作りで作品に臨んだソ・ジソブとハン・ヒョジュを、ソン・イルゴン監督は「この2人でなければ映画は成功しなかった。現場では100点満点で、100点以上だった」と絶賛している。

リアルでありながらスタイリッシュ!最強の製作陣が作った最高の映像
『ブラザーフッド』(04)、『母なる証明』(09)などでハイレベルな美しい映像を見せた、ホン・クンピョ撮影監督とチェ・チョルス照明監督。2人が『ただ君だけ』で再びタッグを組んだ。主人公の2人チョルミン(ソ・ジソブ)とジョンファ(ハン・ヒョジュ)のキャラクターを生かした撮影・照明はもちろんのこと、アクションとラブストーリーというまったく異なる特性を持つシーンをひとつの映画に融合させた。
序盤には、チョルミンとジョンファの愛の始まりをあたたかい色と光で淡く美しく描き出した。後半のチョルミンが命をかける格闘シーンでは、コントラストを際立たせた照明で、男性的な美しさを強調。さらにチョルミンが格闘技チャンピオンと戦うシーンでは、スローモーションを使いアクションの激しさを最大限に表現した。
『超能力者』(10)『哀しき獣』(10)『悪魔を見た』(10)『グッド・バッド・ウィアード』(08)などでキャラクターのディテールを生かした細密なメイクで映画に視覚的な魅力を加えてきたファン・ヒョギュンとクァク・ジェヨン特殊メイク監督は、全身にやけどを負ったパク・チャンス(オ・グァンノク)の肌と、事故で傷跡が残ったチョルミンの顔など、特殊メイクに精巧な作業を施しリアリティーを最大限に高めた。チョン・ドアン特殊効果監督は、何台もの車が同時に衝突するジョンファの交通事故シーンを何度もシミュレーションを重ねて完璧に作り上げ、緊張感を高めるのに成功している。

『ただ君だけ』
監督:ソン・イルゴン
脚本:ソン・イルゴン/ノ・ホンジン
出演:ソ・ジソブ(「映画は映画だ」「ごめん、愛してる」)/ハン・ヒョジュ(「トンイ」「春のワルツ」)
2011年韓国/105分/原題:Always
公式HP:http://www.tadakimidake.com/
6月30日(土)より丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
上映時間:105分
配給:ポニーキャニオン/コムストック・グループ
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