近年ますます勢いを増し、ハリウッド映画や日本映画とも一味違う熱量や突き抜けた面白さで世界中の映画ファンの心を掴む韓国映画。これまでも数多くの作品を配信してきた「JAIHO」だが、この度、名作揃いの7月配信作品から注目の韓国映画6本をご紹介。
『パラサイト 半地下の家族』や『ベイビー・ブローカー』への出演でも話題を集める韓国の名優ソン・ガンホと『バーニング 劇場版』、『声もなく』などで作品ごとに異なる印象を残すカメレオン俳優ユ・アインがW主演を務め「米びつ事件(壬午士禍)」を描く歴史ドラマ『王の運命―歴史を変えた八日間―』。『バーニング 劇場版』の監督でもあり、『オアシス』で第59回ヴェネツィア国際映画最優秀監督賞を受賞するなど、日本でも根強いファンを持つ韓国の巨匠イ・チャンドン監督の名作が最新の映像技術で鮮明な映像として蘇った『ペパーミント・キャンディー 4Kレストア・デジタルリマスター版』。イ・チャンドン監督が脚本に惚れ込み自らプロデューサーとして名を連ね、カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に、オリジナル脚本のデビュー作で選ばれるという偉業を成し遂げたチョン・ジュリ監督作の『私の少女』。『イン
サイダーズ/内部者たち』で当時R指定作品として歴代最高の観客動員記録を打ち立てたイ・ビョンホンとウ・ミンホ監督が再びタッグを組み、本国では2020年興行成績第1位を獲得、観客批評家双方から絶大な支持を受けた実録サスペンス『KCIA 南山の部長たち』。イ・ビョンホン主演で韓国で最も権威のある映画の祭典と呼ばれる第49回大鐘賞映画祭で最優秀作品賞をはじめ、歴代最多の主要15部門を独占した韓国動員数1200万人突破の大ヒット作『王になった男』。そして、アジア各国でリメイク版が製作され、日本でも篠原涼子、広瀬すずなどの豪華キャストでリメイクされた韓国で動員700万人を超える感動の青春ドラマ『サニー 永遠の仲間たち』など「JAIHO」の7月配信作品は韓国映画だけでもバリエーションに富んだ珠玉の作品が目白押しとなっている。
ぜひこの機会に韓国の名作映画をまとめて『JAIHO』で楽しんでみてはいかがだろうか。
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配信期間:2022年7月4日~8月2日
朝鮮第21代国王の英祖は40才を過ぎてから生まれた息子・思悼を、自分と同じく学問と礼法に秀でた王位継承者に育てあげようとする。だが父の望みとは裏腹に、思悼は芸術と武芸を好む自由奔放な青年へと成長。英祖が抱いていた息子への期待は怒りと失望へと転じ、思悼もまた、親子として接することのない王に憎悪にも似た思いを募らせていく。心のすれ違いを埋められぬまま2人の関係は悪化の一途をたどり、ついには謀反の容疑を着せ、我が子を米びつに閉じ込めてしまう英祖。もはや誰にも止められぬ哀切と愛憎の8日間の行方は…。
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配信期間:2022年7月8日~9月5日
専業主婦のナミは、母が入院する病院で、高校時代の仲良しグループのリーダー、チュナと偶然再会する。ナミの脳裏に楽しかった日々の思い出が蘇る。個性豊かな彼女の7人の仲間たち。友情の証としてグループを“サニー”と名付け、教室でいつも笑っていた。でも、ある事件のせいで、彼女たちは離ればなれになってしまう。あれから25年、再会したチュナは余命2ヵ月。「死ぬ前にもう一度みんなに会いたい」。そう願うチュナのため、ナミはメンバーを捜し始める。それはナミにとって、輝いていた日々を取り戻し、再び人生の主役になる旅でもあった…。
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配信期間:2022年7月12日~9月9日
1616年、国王・光海は、毒殺に対する恐怖心から暴君と化していた。彼は数少ない忠臣ホ・ギュンに、自分の影武者になれる人物を探せと指示する。ホ・ギュンがは、妓生宿で漫談をしていた道化師ハソンに目を付けた。ハソンは、王と瓜二つの顔立ちで、王のものまねも完璧だった。ある日、光海が謎の重病で倒れ、治療の間、ホ・ギュンはハソンに王の代役をしろと命じる。最初は戸惑いながらも、王になりすましていたハソンは、政治の矢面に立つうち、次第に単なる操り人形ではなく、民のことを考える真の王として周りを魅了していくのだが…。
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配信期間:2022年7月20日~9月17日
1999年、春。40歳のキム・ヨンホは、旧友たちとのピクニックに場違いな恰好で現れる。そこは、20年前に初恋の人スニムと訪れた場所だった。仕事も家族もすべてを失い、絶望の淵に立たされたヨンホは、線路の上で向かってくる列車に向かって「帰りたい!」と叫ぶ。すると、彼の人生が巻き戻されていく。自ら崩壊させてしまった妻ホンジャとの生活、互いに惹かれ合いながらも結ばれなかったスニムへの愛、兵士として遭遇した「光州事件」…。そして、記憶の旅は人生のもっとも美しく純粋だった20年前にたどり着く…。
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配信期間:2022年7月31日~9月28日
海辺の村にソウルから所長として赴任してきた若い女性警官ヨンナムは、14歳の少女ドヒと出会う。ドヒは実の母親が蒸発し、血のつながりのない継父ヨンハと暮らしていて、日常的に暴力を受けている。無数の傷跡がドヒの過酷な日々を痛々しく語っていた。村人たちは老人ばかりの集落で、若くして力を持つヨンハの横柄な態度を容認し、ドヒに対する暴力ですら見てみぬふりをしている。そんな状況にひとり立ち向かっていくヨンナムは、ドヒにとって守ってくれる唯一の大人だった。秘密を抱えて孤立するヨンナムもまた少女の笑顔に癒されてゆくが、やがて激しく自分に執着するようになってきたドヒの存在に少し戸惑いを憶える。ある日、偶然にもヨンハは衝突を繰り返していたヨンナムの過去を知り、社会的に破滅へと彼女を追いこんでゆく。ヨンナムを守るため、すべてをかけてドヒは危険な選択をするが…。