韓国映画に登場する魅力的なキャラクターや俳優の話。撮影地(ソウルや釜山、田舎町)の話。そして、お酒の話も少々……。
ソウル在住の女性紀行作家チョン・ウンスクが、2020年以降旅にも自由に行けず閉塞感を感じているみなさんに心の翼を提供します。
取り上げた韓国映画は、『逃げた女』『カンウォンドのチカラ』など新旧のホン・サンス監督作品。アカデミー助演女優賞で話題のユン・ヨジョンが人情ハルモニを好演した『チャンシルさんには福が多いね』。『往十里』『旅人は休まない』をはじめとする70~80年代の名作など30本以上。
けっして難しい映画論ではありません。
撮影地の物語や酒場の名シーンを紹介したり、登場人物のキャラを掘り下げたりします。
<本書で取り上げている映画>
1章 ソウルから遠く離れて
熱血男児(ベテラン/ペパーミント・キャンディー/木浦は港だ/ザ・キング/怪しい彼女)、初恋のアルバム 人魚姫のいた島(ウェディング・キャンペーン)
亀、走る(最後の狼、彼女を信じないでください/ザ・メイヤー 特別市民/ガール・コップス/グリーンフィッシュ/シークレット・サンシャイン/ユア・マイ・サンシャイン/チェイサー/グエムル 漢江の怪物/シルミド)
3人のアンヌ、タクシー運転手 約束は海を越えて(パラサイト 半地下の家族)、慶州 ヒョンとユニ(豆満江/哀しき獣/神様こんにちは/気まぐれな唇)、ひと夏のファンタジア
2章 躁鬱と清濁の舞台、ソウル
往十里(痛み)、自由夫人(愛麻夫人)、チルスとマンス(鯨とり コレサニャン)、ワンドゥギ(豚が井戸に落ちた日/ディナーの後に/覆面ダルホ 演歌の花道)、逃げた女(アバンチュールはパリで/次の朝は他人/自由が丘で/純愛譜/ソニはご機嫌ななめ)、嘆きのピエタ(義兄弟 SECRET REUNION/神の一手/ミス・ギャングスター/レッド・ファミリー)、チャンシルさんには福が多いね(7番房の奇跡)
3章 江原道の力、映画の力
カンウォンドのチカラ(春の日は過ゆく/私の頭の中の消しゴム/サニー 永遠の仲間たち)、昼間から呑む、ラブレター パイランより、旅人は休まない、ラジオスター(トゥカップス/NOWHERE 情け容赦なし)
4章 釜山映画、威風堂々
悪いやつら(国家代表!?/素晴らしい一日/哭声)、10人の泥棒たち(TSUNAMI/母なる証明/タチャ イカサマ師/女は男の未来だ)、国際市場で逢いましょう(弁護人/友へ チング)
また、下記のように日本や欧米の映画にもふれています。
竜二/イル・ポスティーノ/焼肉ドラゴン/いいかげん馬鹿/生きる/大陸横断超特急/ザ・ビーチ/張込み/駅 STATION/の・ようなもの/スローなブギにしてくれ/男はつらいよ/リンダ リンダ リンダ/復讐するは我にあり/ボーイ・ミーツ・プサン
<映像配信「ホン・サンス映画散歩」>
6月12日から先行発売される新刊「旅と酒とコリアシネマ」に併せて、映像配信イベントとして、チョン・ウンスクが巡る「ホン・サンス映画散歩」を6月7日月曜から配信します。
「日本ではホン・サンス監督の近作『逃げた女』と、初期作品『カンウォンドのチカラ』、そして『オー!スジョン』がもうすぐ公開されます。ホン・サンス監督の映画によく出てくるソウル鍾路区を歩き、実際に映画の撮影が行われた場所を紹介したいと思います」とは、チョン・ウンスクのメッセージ。こちらもご注目ください!
視聴料:1200円
視聴時間:90分予定
視聴期間:6月7日月曜~9月30日木曜予定
お申し込みはコチラ!⇒https://apeople.theshop.jp/items/44835959
<著者プロフィール>
鄭銀淑(チョン・ウンスク)
ソウル下町在住の紀行作家。1967年、江原道生まれソウル育ち。世宗大学院観光経営修士修了。90年代後半、2年間日本留学。現在、ぴあや双葉社のwebコラム連載中。主著に『美味しい韓国 ほろ酔い紀行』『釜山の人情食堂』双葉社、『韓国酒場紀行』実業之日本社、『マッコルリの旅』『韓国「県民性」の旅』東洋経済新報社。訳書に『サムソングループ 李健煕の言葉』など。NHK『世界入りにくい居酒屋 釜山編』、韓国観光公社『韓国麺BOOK』、文藝春秋『オール讀物』韓国近代建築特集などの取材コーディネートも担当。中日文化センターや朝日カルチャーセンターでオンライン講座も行っている。株式会社キーワード所属。近況はTwitter(Manchuria7)で。