そして、後半になると作詞・作曲がBruce Automaticの『Uncommitted』、ジュンス&Bruce Automatic作詞・Bruce Automatic作曲『F.L.P.』では、ステージから下りて、会場を練り歩き、ファンの近くで歌って踊り、ファンを喜ばせた。最後の曲は、ライブで一番盛り上がるジュンス&Bruce Automatic作詞・Bruce Automatic作曲『Incredible』。Bruce Automatic氏が携わった楽曲を連ねた畳みかけるような素晴らしいラインナップに会場の熱気も一段と上がった。
そして、アンコールの声が響き渡り、ウサギの被り物で登場したジュンス。
今回、一番半端ない破壊力を発揮した大塚愛のカバー曲『さくらんぼ』。早口の日本語の歌詞を正確に歌いこなし、かわいすぎるダンスをきっちりと振り切って踊り、会場の盛り上がりが半端ない。この後、続いた神戸・名古屋公演では、ファンと共にダンスを楽しみ一体感あふれるステージに進化していき、今回一番の話題をさらった曲となった。ジュンスの持つかわいらしさ爆発で、会場は一気に盛り上がり熱気であふれた。
今回の『打上花火』も『さくらんぼ』もジュンスならではの魅力を発揮、今までもたくさんのカバー曲を歌ってくれているが、どの曲も素晴らしい仕上がりなので、ぜひカバー曲のアルバムを作ってもらいたい。
そして、アンコール最後の曲は、XIA 4集『XIGNATURE』から、タイトル曲『Rock The World』。
ヒップホップビートをベースにミディアムテンポのダンス曲で会場のファンも掛け声を合わせて盛り上げた。たくさんのダンスナンバーのラインナップで約3時間のライブ、疲れを感じさせないジュンスならではのパフォーマンスを最後まで繰り広げ、ファンを楽しませた。
インタビュー映像の一問一答形式の中で、「日本のファンに言いたい言葉は?」で「ありがとう」という言葉を選んだジュンス。「10年もテレビにでていないのに、愛してもらう理由がないのに、たくさんの愛をいつももらっている」と語っていたジュンス。
今回のライブを見たジュンスのファンから、こんなコメントをもらった。
「今回のライブは、ベストアルバム的な内容で、しかも日本向けに新たに加えてくれたてんこ盛りのボーナストラック付きのようだった。2年の月日を、埋めて余りある内容だった。贅沢すぎてシアわせだった」と。ジュンスの伝えたい気持ちは、充分にファンへ伝わった、心のこもったファンへのプレゼントのようなライブだったと思う。
「前回のLIVEはバラードが多かったので、ダンスを多くした」と言ってダンスを思う存分楽しめる構成で仕上げてきてくれたジュンス。バラードが得意な歌手だとダンスが苦手という人も多い中、ジュンスはダンスも歌もトップクラスを誇る歌手である。
だからこそできる、バリエーション豊かなライブ構成で自在にプロデュースできるのも特徴である。
除隊後ミュージカルに出演し時間もない中、これだけの日本仕様のライブに仕上げてきたジュンスの気持ちは、たくさんの人に伝わっていたに違いない。会場からあふれるほどの“ありがとう”を感じたクオリティの高いライブ内容だったと思う。ジュンスは、やはりステージがよく似合う。
日本での新しいオリジナルアルバムにも期待しているので、それを引っ提げての日本ツアーもぜひ期待したい。