アジア最大級の映画祭『第36回東京国際映画祭(TIFF)』が、10月23日(月)~11月1日(水)日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催される。
初日の10月23日(月)、日本をはじめ世界各国の俳優、監督が、日比谷ステップ広場から日比谷仲通りで行われたレッドカーペットを彩り、スタートを切った。
オープニング作品は、ヴィム・ヴェンダース監督の最新作で、主演の役所広司が『第76回カンヌ国際映画祭』で最優秀男優賞を受賞した『PERFECT DAYS』が飾り、クロージング作品は『ゴジラ-1.0』が上映される。
このクロージング作品の『ゴジラ-1.0』から神木隆之介、浜辺美波、山崎貴監督がレッドカーペットのトップバッターを飾った。
2004年の東京国際映画祭のコンペティション作品『インストール』で上戸彩と子役として出演していた神木隆之介が、今回のレッドカーペットでステージの階段を降りる際に、浜辺美波を紳士的にエスコートする姿に時を感じ、成長した姿でレッドカーペットに立っているのが微笑ましかった。
『第36回東京国際映画祭』では、昨年より45本多い計219作品が上映される。この作品の中から、レッドカーペットには登場したのは、ガラ・セレクションで上映される『怪物の木こり』から亀梨和也や菜々緒をはじめ、『MY (K)NIGHT』 でトリプル主演を務めた人気グループTHE RAMPAGEの川村壱馬、RIKU、吉野北人、特別上映の韓国の同名人気ウェブコミック原作のチャン監督作品『ナックルガール』から主演の三吉彩花、窪塚洋介ら。映画『ナックルガール』は、東京国際映画祭にて、クリエイターによる日韓の映画制作の未来シンポジウムも開催された。
そして『市子』から主演の杉咲花、『かぞく』からは吉沢亮、コンペティションで上映される『正欲』から稲垣吾郎、新垣結衣、磯村勇斗、TIFFシリーズ『OZU ~小津安二郎が描いた物語~』から田中圭、柄本佑、前田敦子、特別功労賞を受賞した中国の映画監督チャン・イーモウ、そして、ガラ・セレクション作品で映画祭のオープニングを飾る『PERFECT DAYS』から主演の役所広司、三浦友和、石川さゆりらが、同作の監督でコンペティション部門の審査委員長を務めるヴィム・ヴェンダース監督と共にレッドカーペットに登場し、東京国際映画祭を華やかに彩った。
今回、韓国映画の上映としては、“韓国における日本大衆文化開放25周年特別上映”として、1998年の「日韓共同宣言」を機に本格化した韓国での日本大衆文化の開放から25周年を記念し、それを契機に両国の映画交流の火付け役となった『シュリ』『Love Letter』』の2作品を上映。
韓国映画の名作『シュリ』は、ハン・ソッキュ、チェ・ミンシク、ソン・ガンホ、 キム・ユンジンといった韓国の名優が出演し、韓国で制作された初の大型アクションで、興行収入記録を塗り替え、韓国における国産映画の大衆化の一端を担った作品である。
そして『Love Letter』は、日本国内のさまざまな映画賞を受賞し、韓国でも大ヒットした岩井俊二監督作品。届くはずのない一通の手紙から始まる切ないラブストーリーを瑞々しい映像美で描き、中山美穂の一人二役も話題を呼んだ。
そのほか、ケリング「ウーマン・イン・モーション」(※1)トークが東京国際映画祭にて開催され、韓国からは『空気人形』『ベイビー・ブローカー』など是枝裕和監督の作品でもなじみ深く、8月には『あしたの少女』が日本公開されたぺ・ドゥナが登壇した。
東京国際映画祭、多彩なラインナップが出揃っているので、ぜひこの機会に足を運んでみては?
(※1)ケリングはカンヌ映画祭にて、カメラの前と後ろで活躍する女性たちに光を当てることを目的に、「ウーマン・イン・モーション」を発足。以来、本プログラムは写真をはじめ、アート、デザイン、音楽などの分野にも活動の幅を広げている。そして日本においても昨年に引き続き、才能豊かな映画業界の女性たちとともに「ウーマン・イン・モーション」トークを東京国際映画祭にて開催する。