2024年1月13日(土)東京・羽田のZepp Haneda(TOKYO)にて、ボーイズグループ“VIXX(ヴィックス)”の約1年ぶりの来日公演『VIXX LIVE FANTASIA [CONTINUUM] IN TOKYO』が昼夜2公演で開催された。
この公演はブランドコンサート“LIVE FANTASIA”シリーズの最新公演で、日本では2019年10月に前回の『VIXX LIVE FANTASIA [PARALLEL] IN JAPAN』が行われており、今回は約4年ぶりの公演となる。
毎回VIXXだけの世界観で構成され、VIXXワールドに没入できる公演だけに、会場はたくさんのSTARLIGHT(STARLIGHT:VIXXのファン)で埋め尽くされていた。
この夜公演の模様をお届けします!
最新アルバムのタイトル曲『Amnesia』のMVの前日譚のようなオープニング映像、ダンサーのパフォーマンスに続き、LEO、KEN、HYUKの3人が登場すると『Fantasy』の幻想的なステージで公演がスタート。続く『傷つく準備ができてる(다칠 준비가 돼 있어)』では、会場から元気な掛け声もかかり、会場のボルテージが上がっていく。そのままの勢いで『Chained up (Japanese ver.)』を披露すると、セクシーなダンスに悲鳴のような歓声も上がっていた。
初っぱなから激しいパフォーマンスで息を切らすメンバーたち。LEOが「ちょっとだけ時間ください」と言うと、その様子を微笑ましく見守るSTARLIGHT(STARLIGHT:VIXXのファン)に、HYUKは「僕たちがつらそうにしているのが、そんなに楽しいですか?」と言って笑いを誘う。定番化しつつあるこのやり取りを終えると、「1年ぶりに『CONTINUUM』でカムバックして、みなさんと会えることになって本当にうれしいです」とLEOが伝え、「こんばんは、僕たちはReal V、V・I・X・X、VIXXです!」と全員で挨拶。自己紹介では、KENが「僕はVIXXのキュートメインボーカルKENです」と言い、LEOから「どのくらいキュートなのか見せて」のリクエストにお尻を振って応える場面も。そしてLEOは「僕はVIXXのメインボーカル、LEOです」、HYUKは「僕はVIXXの、そしてみなさんの末っ子HYUKで~す。久しぶり」とそれぞれ自己紹介した。
ここでKENが「新年のご挨拶もしたいです。赤ちゃんたち、あけめで」と言ったので、会場も大爆笑。LEOも「今日から“あけめで”にしましょう」と喜んでいたが、KENは改めて「あけおめ。新年の福をたくさん受け取ってください」と挨拶してくれた。
さらに2024年は、2014年に『DARKEST ANGELS』で日本デビューしたVIXXが日本デビュー10周年を迎える年ということで、「今年はVIXXにとって、そして日本にいらっしゃるSTARLIGHTのみなさんにとって特別な年ですよね」とKENが伝えると、LEOも「日本でデビューして10年の間、たくさん愛してくださった日本のファンのみなさんに改めて感謝いたします」、HYUKも「みなさん、ありがとう。(略して)みあ」と感謝の気持ちを伝えた。
そしてHYUKが「もしかして今日VIXXを初めて見る方はいらっしゃいますか?」と質問すると、手を上げたSTARLIGHTに「どうして今日初めて見ることになったの?」と興味津々。そんな新規のSTARLIGHTにも「みあ」と言葉を贈ると、「10周年を記念して、この後もみなさん僕たちとずっと一緒にいてください」と伝えた。
ここで、新年初めての公演ということで、忙しかったという2023年を振り返ってみることに。
まずは「僕(個人)のファンミーティング、そしてミュージカルをしました。それから、赤ちゃんのみなさんにこのようにお会いするために一生懸命音楽の勉強をしていました。終わり!」と、KENが報告。
HYUKは「去年は、日本のSTARLIGHTのみなさんとお会いしたファンコンサートを皮切りに、ミュージカルや、VIXXのアルバム、そしてコンサートと、1年間会いたい人と会いながら、本当に充実した1年を送っていました」という充実した2023年の反動からか、「今年は良い加減で肩の力を抜いて暮らすのが目標」という今年の目標も発表。昨日まではその目標は果たされていたようだが、「今日は久しぶりに一生懸命生きています」と、公演への意気込みを示してくれた。
LEOは「1年間でいちばん重要だったのは、『CONTINUUM』のアルバムとコンサートだと思います」と話すと、HYUKがアルバムとコンサートについて、「VIXXとファンのみなさんたちがつながって作っていく無限の旅ということを意味しています」と説明。HYUKはさらに「ニューアルバムについてのお話、そしてこの今日の新しいステージ、みなさんに贈る新年のプレゼントとして準備しましたので、楽しみに待っていてください」と言って、期待感を高めた。
ここで急にHYUKが「“やれやれ”って何ですか?」とSTARLIGHTに質問。ファンサイン会でSTARLIGHTから「メンバーたちが何か言ったら、“やれやれ”と言えばいい」と教えられたそうで、これ以降のトークでは、「やれやれ」がいいタイミングで繰り出されることに。そしてHYUKは「みなさんの心の声、熱いまなざしは全部聞こえていますし、見えています。今日はVIXXとSTARLIGHTが気分よくひとつになれるコンサートになればと思っています」とオープニングトークを締めくくると、次のステージへ。
「ちょっと熱くなる必要があると思います」とLEOが紹介して始まったのは『Hot Enough』。大人の魅力を漂わせながら歌うと、続く『Love Me Do』でも色気たっぷりに歌い、HYUKのソロダンスには、熱い声援が上がっていた。
メンバーたちは息を切らせながら、再びトークへ。
“日本で、公演以外でいちばん記憶に残っていること”をテーマにトークがスタート。
KENは「0番目が赤ちゃんたち」と前置きして、「日本に来て、怖い夢を見て、お兄さんたちのベッドに入って寝たこと。すごく怖かったの」とかわいすぎる答えに、STARLIGHTも悶絶。LEO曰く「(KENが)急に来て怖いと言って、ベッドに入ってきました。こんなに体が大きいのに。何かを聞いたそうです」と説明。優しいLEOは、快く同じベッドで寝かせてあげたのだそう。
HYUKは、ライブでもたびたび話題になる“侵略VIXX”(VIXXが以前に出演したバラエティ番組『プロジェクトVIXX~宇宙からの侵略者たち~』のこと)を挙げ、「北海道から始まり、日本のあらゆる都市のグルメ回りをしました。それが僕にとって財産になって、プライベートで家族旅行に来た時には、僕がガイドのように、チャチャチャチャっと(案内するので)、とても誇らしくて記憶に残っています」と、軽快に回答。
LEOは九州で温泉に行ったことを挙げ、「その時から僕は温泉を愛するようになりました」と温泉愛を語ると、その時にHYUKと自転車に乗ったというエピソードも。自転車から見た街並みがとてもきれいだったそうで、「今も記憶に残っています」と話すと、HYUKも「本当に日本の映画に出てくるような街という感じでした」と、同意したのかと思いきや、「僕の記憶の中に、LEOさんはいませんでした」とバッサリ。LEOはたじろぎつつも、「僕の携帯の中に残ってるよ」「この時は子供だったから記憶に間違いがあるかもしれないですよね」と言って、赤ちゃんのHYUKをあやすポーズも見せながら反撃していた。ここでHYUKが「やれやれ」とオチをつけると、「エピソードがたくさんできるほどなじみがあり、思い出もたくさんあり、STARLIGHTのみなさんと一緒に、10周年になるまでたくさんの経験をして贈り物をいただいた場所なので、日本に来るたびに本当にワクワクします」と真摯に伝えていた。
そしてここからはニューアルバム曲を披露してくれるということで、HYUKが作った『LILAC(라일락)』の話題に。HYUKは「本当にいい曲」と自画自賛しながら「過去にあった瞬間かもしれませんし、これから起きる未来の話かもしれませんが、2人の男女が本当に恍惚とした雰囲気の中で、それが紫色に染まるような、そんな一晩を過ごしたということを書きました」と意味深に紹介すると、LEOとKENが「やれやれ、大人になったね」とため息を漏らしながら感心する場面も。
この壮大な前フリから、『LILAC(라일락)』がスタート。憂いのある美しいメロディと3人の色気のある歌声がマッチして、どこか物悲しくも心地よい気持ちにさせると、『If You Come Tonight』では、紙吹雪が舞う中、素敵なハーモニーを響かせた。
再びトークになると、「2曲ともみなさんのための歌でした」とHYUK。さらにSTARLIGHTの反応をうかがいながら、「『If You Come Tonight』はJ-POP特有のロックバンドのような気もして、とても良かったです」と言って、マイクチェンジのために一旦ステージを後に。
HYUKを待つ間、お兄さん2人のかみ合っているような、いないような、たわいもない会話にSTARLIGHTもクスクス。HYUKが戻ってくると、2人は安心したような表情で、この間の会話をHYUKに報告したのだが、HYUKはクールに「お疲れ」とひと言。LEOは「お疲れですね。どんなカレーですか?」とおやじギャグ?まで出して食い下がったが、「コメントしてください」と注意されていた。
そんなお兄さんの代わりに、HYUKが進行し始め、「24年に必ずかなえたいことがあるとしたら、大きな望みはありません。僕が守りたいこと・人のために存在するのが新年の目標です」と話すと、すかさず「僕です」とHYUKの守りたい人であることをアピールするLEO。そんなLEOを横目に「例えばみなさん、そして家族、KEN、エン、友達、あと誰がいるっけ?」とHYUKがとぼけると、LEOは後ろ髪を引かれつつ、マイクチェンジへ。
入れ替わりでKENが戻ると、「いじめる人(LEO)はいなかった?」と言って心配したり、KENのマイクの配線を直してあげたりと、まるでお兄さんのように世話をやくHYUK。
そして先ほどの“守りたい人”の話に戻ると、自分のことを忘れているというLEOに、「LEOさんのこと、1番最初に言わなかった?」と、とぼけるHYUK。LEOはこんなやり取りがとってもうれしいようで、赤ちゃんを抱っこする素振りをしながら、「子供(HYUK)を抱っこして、育てて、成長して、涙が出ますね」とご満悦な様子だった。
(つづく)→次頁へ