今度は、食べることも好きだが作るのも好き、ということで、料理を披露してくれることに。
メニューはタマゴサンド。ドラマさながらにエプロンをつけると、手際よくタマゴを潰し、パンに塗っていくジェリム。日頃の姿が垣間見え、さらに出来上がったタマゴサンドは抽選で選ばれた7名が食べられるという、ファンにはうれしいコーナーとなった。しかもジェリムが直接客席まで下りて行き、食べさせてあげるという惜しみないサービスも加わり、選ばれた7名は極上のタマゴサンドを味わった。
ここで準備のために一旦ジェリムがステージをあとにすると、スクリーンには自宅でギターの練習をするジェリムの様子が。衣装を着替え、緊張した面持ちで再び登場したジェリム。映像に出てきたアコースティックギターを携え、キム・ジノ(SG WANNA BE)の『家族写真』を弾き語りで演奏した。まだギターの練習を始めて間もないと言っていただけに、拙い部分もあったが、会場からはその歌の心が十分に伝わったことを証明する大きな拍手が起こった。
次のコーナーは“ビエント(ソン・ジェリムのファン)が聞く”と題され、事前にファンから寄せられたいくつかの質問に答えるというものだった。「好きになった女の子が猫嫌いだったらどうしますか?」という質問に、ジェリムは「会場の中で猫嫌いな人はいますか?なぜ?」と質問で返すと、「アレルギーだから」というファンからの回答に、「薬があります。それくらいのことなら心配しないでください」とユーモアたっぷりに返す場面も。
続けて“ビエントが望む”のコーナーになり、今度はファンの要望に応えるジェリム。
「タトゥーを見たい」という要望に、セーターを脱いで腕と背中のタトゥーを見せると、会場からは悲鳴が。腹筋は今作っているところなので、夏まではおあずけということだったが、鍛え上げられた腕を見た古家から「カッチカチやで!」というギャグをやってくださいと言われると、一生懸命やってくれる様子がとてもかわいく、会場からも笑いと拍手が起こった。
その後も照れながらもクールな演技を見せたり、SUPER JUNIORのソリソリダンスや熱~い投げキッスなどなど、芸達者ぶりを発揮した。
ここでジェリムからファンへのプレゼントがあるというアナウンスで、プレゼントを準備する様子の映像が。ジェリムもステージに座り、ファンと一緒に映像を観ていたのだが、あまりにも自然体で、そんなジェリムのほうにばかり目が行ってしまった。
映像では陶芸教室に行き、難易度の高いろくろでのお茶碗作りに挑戦。先生から初心者でここまでできるのは素晴らしいと言われる腕前で、出来上がったお茶碗もかなり素敵な出来栄え。
会場の7名が抽選で選ばれ、時間の関係であとでスタッフから渡すことになったのだが、ジェリムがいちばんに「えー!」と言って、直接渡せることに。ファンのために苦労して作ったお茶碗だけに、とてもうれしそうな様子で手渡していた。
イベントもラストに差し掛かり、ジェリムからファンへの手紙が読まれた。
韓国語と日本語で丁寧に書かれた自筆の手紙がスクリーンに映し出されると、キム・チュンスの『花』という詩を引用し、思いを伝えたのだが、気持ちが入りすぎてしまい涙を流す場面も。温かい気持ちが伝わる手紙に、会場からは拍手が鳴りやまなかった。
さらに「ファンのみなさんがひとつひとつの花となって、ひとつの花束となって、その思いに応えられる、自分はそういう存在ではないかもしれないけど、その思いに応えられるように生きなきゃいけないということを改めて実感しました」というメッセージを送った。
そして、最後の曲に選んだ中島みゆきの『糸』について、「糸という意味はみなさんがつながっている、そしてみなさんひとつひとつの花が最後まで色鮮やかに咲くことを願って、そんな花のみなさんと僕がつながれるという思いを込めて、この歌を歌いたいと思います。歌詞の意味を感じながら聴いてください」と紹介すると、歌がスタート。
会場には赤い毛糸が登場し、最後は会場に張り巡らされた糸でファンとジェリムがつながったのだった。
韓国の歳で30歳(日本では28歳)というジェリム。少年のような奔放さでステージを自由に動き回ったかと思うと、ジェントルな男らしさを見せたり、サックスやギターの演奏、料理に陶芸、そして最後にはファンへの熱い気持ちを涙で表したりと、底知れないその魅力に目が離せない2時間だった。
大の猫好きというジェリムだが、めまぐるしく変化する様子はまるで猫のよう。この魅力にハマってしまったファンもたくさんいるのでは。
毎回特別なファンミーティングと言っていたが、次のファンミーティングでもきっと新たな魅力でみんなを虜にしてくれるに違いない。