韓国発のヒューマン・コメディ・バディミュージカル『マイ・バケットリスト』の初の日本語公演が2月20日より新宿シアターモリエールでスタート。
『マイ・バケットリスト』は、2014年に韓国の新たな演劇が生まれる場所と言われる大学路(テハンノ)で初演され、2015年、2016年と韓国で合計3回の公演を行い、2017年2月には日本でも初演された、命の美しさと尊さを描いた作品。この作品は、人生のどん底を彷徨っていた不良少年カングと余命宣告を受けた少年ヘギが偶然出会い、バケットリスト(死ぬまでに絶対にしたい100のこと)を実行する【プラシーボ・プロジェクト】を共に行いながら人生の意味に気づいていく過程を幻想的なナンバーにのせて描いた韓国オリジナルミュージカル。
日本では、ミュージカルというと大きな劇場での大作公演の印象が強いが、韓国では大きな劇場の上演のほかに、大学路という街には、大小100以上の劇場があり小劇場でも常にミュージカルが上演されている。
小劇場で上演された作品でも、多数の秀作のミュージカルが存在する。
『マイ・バケットリスト』も小劇場ならではの味わいのある作品のひとつといえよう。
今回、新宿シアターモリエールも大学路の劇場で感じられる親近感あふれる舞台を味わうことができる。後方席でも、かなり近くて肉眼で出演者の表情を充分とらえられるファンには必見の舞台である。
初日公演のキャストは、カング役にCROSS GENEのキム・ヨンソク、ヘギ役にはSNUPERのテウン。
キム・ヨンソクは、日本でのミュージカルは初めてで、テウンは、ミュージカル出演自体が初めてというふたりのキャストだった。ミュージカルを演じること自体大変だと思うが、それを異国の言葉で演じるというプレッシャーは相当なものだったと思う。それぞれ集まったファンも、初公演の期待とともに、日本語公演の負担は大丈夫だろうか?という親心に似た気持ちだったのではないだろうか?そんな心配をよそに、舞台が進むと後半では、すっかり感情移入してすすり泣きも聞こえてきた。
キム・ヨンソクのどっしりした感じと安定した歌、ミュージカル初公演の初々しさが役柄にマッチしていたテウンの絶妙なバランスに引き込まれていったようだ。
終演後、観客からは「感動して、めちゃ泣いた」「あんなにがんばっている姿を見て感動した」など声が聞こえてきた。ミュージカルのストーリー自体、冬の寒さを吹き飛ばすような、心温まるもので観終わった後、ほっこりする。
韓国オリジナルミュージカルを日本語公演で見ることができる数少ない貴重な公演である。
是非この機会に韓国ミュージカルを味わっていただきたい。
この作品は、2014年の韓国初演時には、小劇場公演であるにもかかわらず、死ではなく生を語る丁寧に作られた戯曲、幻想的で秀逸なミュージカルナンバーが多くのメディアで取り上げられ、2015年、2016年と再演を重ね、韓国ミュージカル業界で新たな潮流を作った最高の話題作に。また、2017年2月に日本初演の際には、TEENTOPのチョンジ、BOYFRIENDのドンヒョン、ソロアーティストのパク・シファンをはじめ、実力派若手ミュージカル俳優が競演し、多くの方から熱い支持を得た。
2018年の『マイ・バケットリスト』は日本語での上演となり、カング役にCROSS GENEのキム・ヨンソク、俳優、モデルとして活躍中のミンス、2017年2月の日本公演にも出演したミュージカル俳優キム・ナムホ、そしてヘギ役にはSNUPERのテウン、インジュンが出演。ヘギのバケットリスト(死ぬまでに絶対にしたい100のこと)を実現していく過程で感じる悲しさ、はかなさ、そんな中でも生まれるユーモアから生まれる、命の美しさと尊さを描いたヒューマン・コメディ・バディミュージカル『マイ・バケットリスト』。ぜひ皆様でご覧ください。
会場:新宿シアターモリエール(〒160-0022 新宿区新宿3丁目33−10 新宿モリエールビル)
キャスト:カング(トリプルキャスト)/キム・ヨンソク(CROSS GENE)、ミンス、キム・ナムホ
ヘギ(Wキャスト)/テウン(SNUPER)、インジュン
公演スケジュール:2018年2月20日(火)~2018年2月27日(火)
2月20日(火)《19:00》キム・ヨンソク/テウン
2月21日(水)《14:30》キム・ヨンソク/テウン 《19:00》キム・ヨンソク/テウン
2月22日(木)《14:30》キム・ヨンソク/インジュン 《19:00》キム・ヨンソク/テウン
2月23日(金)《14:30》ミンス/テウン 《19:00》ミンス/インジュン
2月24日(土)《12:00》キム・ヨンソク/インジュン 《15:30》キム・ナムホ/テウン 《19:00》キム・ヨンソク/インジュン
2月25日(日)《12:00》キム・ヨンソク/インジュン 《15:30》キム・ナムホ/テウン
2月26日(月)《14:30》ミンス/テウン 《19:00》キム・ナムホ/インジュン
2月27日(火)《14:30》キム・ナムホ/インジュン 《19:00》ミンス/テウン
主催:ミュージカル マイ・バケットリスト実行委員会
協力:株式会社コンテンツレインジ、株式会社BIG UP
制作:株式会社ライズコミュニケーション
演出:中野智行(PaniCrew)
宣伝:合同会社MIDUMU
公演に関するお問い合わせ:ライズコミュニケーション 03-5790-2661(平日13:00~17:00)
◆チケット情報
チケット金額:9,300円(税込/指定席) ※4歳以上有料(3歳以下入場不可)
◆ストーリー
少年院から出所した不良少年カングは自殺を試みる。その時自分が死に至るウイルスに感染したという電話を受け病院へ。そこで悪性腫瘍患者ヘギに出会う。死ぬ前に絶対にやってみたいこと=バケットリストを実行していたヘギは、カングを自分の手伝いを依頼。2人はヘギのバケットリストを実行する『プラシーボ・プロジェクト』を始めるのだが…
◆演出:中野智行
様々なダンスコンテスで優勝経験のある実力派グループPaniCrewのサブリーダー。「ゆめまち劇場」を設立、運営・経営し、数々の舞台演出、脚本も担当する。