UP10TIONが約9か月の休養期間を経て復帰したウシンと合流し、10人揃った完全体として初となるライブを東京・大阪・福岡で開催した。
オープニング曲は今回のライブツアーのタイトルでもある「CANDYLAND」を披露。9か月ぶりに完全体として10人の一糸乱れぬ迫力のパフォーマンスで観客を魅了し、「みなさん僕たちのCANDYLANDにようこそー!!僕たちと甘い時間を過ごしましょう!」と来場者を歓迎した。
UP10TIONは激しいダンスも10人で息を揃える圧巻のパフォーマンス力が話題だが、「Because」や「Once again」などのバラードではファンも静かに見守る閑静な空気の中、落ち着いた表情で堂々と歌う彼らの姿は大人の男性へと成長を遂げたグループとしての進化も感じられた。
ライブでは今年3月15日に韓国でリリースした韓国盤ファーストアルバム「INVITATION」の収録曲だけでなく、過去の人気曲「Catch me!」「Runner」や日本デビューシングルの「ID(アイディー)」などファンにとって思い出深い曲も数多く披露された。
スペシャルステージではそれぞれのメンバーがソロやユニットでのパフォーマンスを披露。
クン・コギョル・ビト・ギュジンが歌った「Trust me」はファンを想って作ったというビトの自作曲であり、初披露だったステージにはビト本人も「僕の作った曲をファンの皆さんに見せる初めてのステージだったので緊張しました」と思わず本音をこぼした。
今回、ビトは「Trust me」と「お願いします」の2曲をユニットステージのために用意。さらに「お願いします」はビトと同じくラップを担当するクン・ウェイが作詞に加わり、韓国語と日本語を組み込んだ新感覚のダークな男らしさ溢れるHIPHOPナンバーを披露した。歌詞のポイントである「お願いしますよ」のフレーズを他のメンバーがトーク中にもファンに向けて繰り返し投げかけ、UP10TION本来の無邪気な一面も見られ会場が笑い声で包まれた。
合間の映像ではメンバーがタロット占いを体験し、お互いの印象を語る姿や占いの結果に一喜一憂する素の姿で観客を楽しませた。タロットの結果で将来お金を稼ぐと言われたクンはトーク中で、「僕が将来いっぱいお金を稼いだら、ファンの皆さんにプレゼントします!」と宣言するも、すかさず他のメンバーから「何を買ってあげるの?」と鋭いツッコミが。そんな中、コギョルが「僕があげるファンのみなさんへのプレゼントは僕の心です」とかっこいいセリフでファンをときめかせ、遊び心あるトークで会場内を賑わせた。
また、日本で数多くのイベントをこなし培った日本語力は通訳なしの今ステージで大いに発揮され、「シャオさん、次の曲を愛嬌で可愛く紹介してくださーい」「セクシーな一言をジンフさん、お願いします!」などメンバー同士の無茶ぶりもお手の物。メンバーと会場が一体となり「見せて!見せて!」と盛り上がった瞬間は、UP10TIONがファンとの交流を経て築き上げた家族のように和気あいあいとした空間だった。
日本語のコメントに詰まるメンバーを全員で通訳する心温まる瞬間も垣間見え、パフォーマンス中の緊張感とは一変した和やかな雰囲気でも抜群のチームワークでファンをさらにUP10TIONの世界へ引き込んだ。
最後の曲には、ファンからの人気が熱い「Tonight」でさらに会場をヒートアップさせ、この日一番の歓声が沸き起こった。
メンバー退場後も「アップテンション!」のアンコールが会場内に響き渡り、「Stand up」と「Stuck on you」の2曲をアンコールステージで披露。胸元に「CANDYLAND」、そして背面にメンバー全員の名前が書かれたライブオリジナルTシャツを着たUP10TIONが、熱気に満ちた本ステージとは一変した爽やかな風を会場内に吹き込ませた。
そして、ライブを締めくくる最後の挨拶。
ウシンは「今日は来てくださってありがとうございました。たくさんの愛をもらってうれしかったです。」と休養期間から復帰し、久しぶりのステージでファンへの感謝の思いを伝えた。続くコギョルは、「ファンの皆さんには心配をかけましたが、これからのメンバーは10人でひとつです」と10人が揃った今、よりファンを魅了する音楽とパフォーマンスを届けることを誓い、ライブは閉幕した。