『第33回東京国際映画祭』が開催!
今年は新型コロナウイルス感染予防対策のため、毎年恒例の六本木ヒルズアリーナでのレッドカーペットイベントに変わり、東京国際フォーラムホールCのロビーにてレッドカーペットを模した“レッドカーペットアライバル”を実施。
今年は世界中の名だたる映画祭が新型コロナウイルスの状況を鑑み開催が中止となったが、リアルでの開催を決断した東京国際映画祭。
例年だと六本木ヒルズ周辺では、海外からのお客様をあちらこちらで見受けられるが、今年はハロウィンの仮装の子供連れの親子がたくさんいて、いつもと違う光景。これも今年ならではの出来事として記憶に留めておこう。
このコロナ禍で映画祭開催の関係者の尽力はとても大変なものだったろう。各国から32作品上映され、こんな時だからこそ映画からもらうパワーもあるのではと思う。
そして、今年は例年とは違い、観客が良かった映画を自ら選ぶ「観客賞」という、観客目線での賞が選出されることになっている。
ぜひ、この映画祭でしか観られない国の作品もたくさんあるので、足を運んでほしい。
今年の韓国映画の上映作品を紹介。
チョ・バルン監督の『スレート』。
“スレート”とは、映画の、撮影で使うカチンコのこと。
ヒロインを夢見るアクション女優のタマゴが、スタント仕事の現場でパラレルワールドに入り込んでしまい、極悪の独裁者から救済主と勘違いされて、剣で村人を救うために戦う。韓国初の女性アクション活劇で、映画初主演とは思えないほど、アン・ジヘの剣術はなかなかの見もの。
そして、韓国ではなく台湾の作品ではあるが、韓国に生きる華人高校生の青春もの『チャンケ:よそ者』、監督はチャン・チーウェイ。
韓国に住む台湾系華人クァンヤンは優秀な高校生だが、自らのアイデンティティに悩んでいる。いじめと初恋、父親との確執を織り込んだ辛口の青春映画。成績は優秀で静かな彼だが、韓国人の学校に馴染めずにいる。韓国で生きる華僑が感じる壁、家族との関わりや高校生ならでは思春期の葛藤。日常などがバランスよく描かれている点にも注目。
韓国作品のほか、多彩な作品が上映されるので、ぜひ映画館で、大きなスクリーンで良い音で映画を楽しんでほしいと思う。
そして『第33回東京国際映画祭』が開催された日、『007』シリーズの初代ボンドで人気を博し、『アンタッチャブル』でベテラン警官ジム・マローンを演じ、第60回アカデミー賞助演男優賞を受賞した、名優ショーンコネリーの訃報が…。
ご冥福をお祈りいたします。