SNUPERが8月14日、大阪の円形ホールにて8ヶ月ぶりとなるコンサート、『SNUPER 2019 summer concert ~夏の夢~』を開催した。この日は日本で6枚目となるシングル『Come Over』の発売日であったため、集まったファンの期待は最高潮。開演前から会場は熱気に包まれていた。
VTRの後に登場したメンバーは白のシャツやブラウスにベージュカラーのスラックスという上品な装い。1曲目の『Weekend Secret』はそんな上品なイメージにぴったりの楽曲。最近更にセクシーで大人っぽくなり、成熟した姿で魅惑のパフォーマンスを披露した。“君と僕だけのSecret Night”という歌詞に引き込まれるように、会場に集まったファンを夢の世界へ誘った。
2曲目は『Platonic Love (JPN ver.)』。懐かしい楽曲の前奏が流れ始めるとファンからは大きな歓声が。リズムの良いダンスをこなし、ファンも楽しそうにペンライトを振る。照明も音楽に合わせてキラキラと光り、更に躍動感が増す。「久しぶりにPlatonic Loveを披露しましたね!皆さんの喜ぶ顔を見ることができて嬉しいです!」メンバーも久しぶりのステージを心から楽しんだようだ。
「Higher than super!!こんにちは、SNUPERです!」元気に最初のトークがスタート。
「今朝ニュースで見たんですけど、今日はここが日本で一番暑い場所らしいですよ!」とテウン。「皆さんでもっとアツくして下さい!!」と言うセビンの言葉に会場は大きく湧いた。
「暑いですがもっと盛り上がっていきましょう!!」「いよいよ僕たちが沢山準備した、SWING(SNUPERのファンの総称)がずっと待っていて下さったシングルの発売日です。」「今回のシングルは全て“愛”をテーマにした曲ですから、楽しんで聴いて下さいね。」
流暢な日本語で話す彼らは日本デビューから3年が経つ。日本で6枚目のシングル発売日という記念すべき日のコンサートは序盤から才能を開花し、スタートした。
3曲目に披露したのは『Tulips』。ファンも口ずさみながら楽しむ。バックスクリーンに映るメンバーの縁取りには花の絵が使用され、楽曲にぴったりの華やかなステージとなった。
「僕たちの目にはSWINGしか見えない!」というテウンの一言から始まった4曲目の『You in my eyes』。心地よく耳に入ってくるテンポとメンバーの優しい歌声に包まれる会場。様々な年齢層のファンを獲得しているSNUPERだが、全てのファンが世代を超えて同じ曲を口ずさんでいる姿は心に響くものがある。集まったファンが一つになって完成されるSNUPERのコンサート。この感動的な瞬間にメンバーは何を思うのだろうか。
次のトークでは18時に発表されたばかりのオリコンデイリーシングルランキングで初登場3位を獲得したとの報告が。
次の夢・目標について、「次は一位になりたいです。(テウン)」「みんながずっと元気で、健康でいたいですね。(サンホ)」「みんなでもっと大きな舞台に立ちたいです。(セビン)」「この夏の夢から覚めたくないです…!(サンイル)」「東京ドーム公演をしたいです。(ウソン)」「皆さんと海に行きたいですね。(スヒョン)」と各々夢や目標について語った。「やっぱり連続でやると大変ですね。」「ちょっとお水を飲みますね。昔は10曲やっても大丈夫だったのに…。」「この前5曲連続でやって死んだもんね。」「歳だから仕方ない…。」「僕たち昨日全力で練習し過ぎたからかな?!」
テンポの良いトークで会場を笑いの渦に包む。
SNUPERの魅力の一つは、ユーモアのあるトークとメンバー全員の仲が良いところだ。
この日も仲の良さが伺えるトークが炸裂。
「去年12月のコンサートは学園ものでしたよね。8ヶ月ぶりにコンサートをすることができて本当に嬉しいです。(サンホ)」「日本でデビューして三年が経ちましたね!若い頃の、昔のSNUPERの姿を見返すと何だか不思議な気持ちになります…。次はそんな昔のSNUPERに戻れる曲です!(テウン)」
それはまさに日本デビュー曲の『YOU=HEAVEN(JPN ver.)』。デビュー当時のことを思い出しているのだろうか、楽しそうにパフォーマンスするメンバーが印象的なステージだった。会場に集まったファンも大きな掛け声で応援する。
次の『夏のMagic』は今の季節にぴったりの内容と、踊り出したくなるアップテンポが特徴。キュートでユーモアのある振り付けは、見ている全ての人の心を温める。メンバーの息の合ったダンスと、揺れるペンライトのリズムで会場はまた一つになった。
7曲目の『星瞬く夜に』はリズミカルな楽曲で、暑さも吹き飛ばすフレッシュソング。メロディーの中に見え隠れする切なさに、また夏の終わりが近づいていることを感じさせられる。
パフォーマンスが終わり、幼い頃の写真を見ながら子供の頃のエピソードや夢を語るVTRが流れ始めると「可愛い~」「変わらないね~」と感嘆するファン。
「小さい頃は何でも好きなお菓子を食べられると思っていたので、百貨店の店長になりたかったです。(テウン)」「高校生の時、芸能界に興味を持ちました。(サンホ)」「大統領、ヘアデザイナー、俳優…夢は多かったですね。(サンイル)」
3人のエピソードトークの後始まったソロステージ。
トップバッターはリーダーのテウン。ミュージカルソングとパフォーマンスを披露し、表情演技と愛嬌で会場を沸かせた。サンホは日本アーティストの楽曲をカバー。一つ一つの言葉がしっかりと届く自然な日本語に、会場も静かに聴き入る。
サンホの低く優しい歌声が響き渡り、ポテンシャルを存分に発揮した。
サンイルは韓国アーティストの楽曲をカバー。前奏が始まると会場から手拍子が。それに応えるように情熱的な歌を披露。歌詞に合わせ、バックスクリーンには赤い空と太陽が映し出される。暑い夏を更にアツくするステージであった。
ウソンは最近日本で人気の楽曲を披露。包み込むような美声で、キーも合っていて聴きやすく、普段SNUPERとして活動している時とはまた違った魅力を最大限に発揮した。
スヒョンは自作曲の『wonderful』を披露。彼自身がやりたい音楽・方向性のよく分かる特別なステージだった。今回のコンサートのために作ったというこの楽曲は、自身の声色を活かす構成となっており、特に中性的なファルセットが綺麗に響いた。曲の世界観に合わせた演出が成され、その場は確実に、スヒョンが作り上げた、スヒョンとSWINGだけの世界であった。
セビンはダンスブレイクとラップを披露し、SNUPERにはボーカル以外の才能もあることを示した。
6人全員のソロステージが終わり、再びVTRに。
「警察官の母に憧れて、僕も警察官になりたかったです。(ウソン)」「小さい頃から愛嬌も多くて、歌うことが好きだったからこうして歌手になったのかな、と思います。(スヒョン)」「俳優、モデル…母がそういうのに興味があったんです。僕自身はスポーツ選手や先生になりたいと思ったことがあります。(セビン)」
VTRが終わり、メンバーは衣装チェンジ。『Come Over』のミュージックビデオで着用したブラックとホワイトを基調としたストリート系の衣装に着替え、改めて今日が『Come Over』の発売日であることを感じる。平均身長180cmというスタイルと洗練されたルックスで、上品な衣装からカジュアルな衣装まで着こなすSNUPER。アンコールではどんなスタイリングを披露してくれるのだろうか。
VTRに続いて始まったのはコンサートタイトルでもある『夏の夢』。今回のシングルの収録曲で、メンバーも大好きだと話す曲。メンバーの繊細な歌声が映えるバラード曲で、SWINGもお気に入りのサマーソング。サビで照明が明るくなり、バックスクリーンには夏の道が映し出される。サビ終わりのWow~はSWINGと大合唱。オレンジ・イエロー・ブルーの照明に包まれた彼らの姿、歌声に会場も聴き惚れる。
「リリースイベントで歌うのとまた違った価値がありますね。」とテウン。
「今日はテーマが“夏の夢”ですが、皆さんは昨日の夜夢見ましたか?」と切り出したセビン。
「僕は昨日緊張して眠れなかったです。(ウソン)」「いや、深夜の1時に寝るねって連絡来てから連絡なくなって本当に寝たじゃん。(サンホ)」「サンイルがホテルで歌の練習してるの聞こえてたよ。(スヒョン)」「テウンは昨日ホテルのめっちゃ小さい鏡の前でダンス練習してたよね。ホテルのガウン着て!(サンホ)」とメンバーの仲の良さが窺える仲睦まじいトークを展開。
和気藹々としたトークにファンも嬉しそうな表情を浮かべる。
『夏の夢』の次は久しぶりの披露となった『Remember You』。SNUPERの歌唱力が際立つバラード曲で、メンバーもファンも大好きな楽曲。映像的な歌詞の内容がスッと心に入り、まるで自分がその歌の主人公になったような気分になる。その歌詞をしっかり胸に刻むように歌い上げるメンバーと聴き入るファン。一緒に口ずさむファンの姿もあった。
バラード2曲を終え、トークは今日の感想に。
「とても楽しい時間でした。皆さんの笑顔をコンサートで久しぶりに見ることができて嬉しいです。(テウン)」
「SNUPERになって良かったと感じられた日で、とっても幸せです。また会いましょう!(セビン)」
「もう大阪公演が終わってしまうので寂しいですが、またコンサートしたいですよね。絶対また大阪でコンサートするので待っていて下さい。(ウソン)」
「久しぶりのコンサートだったので凄く楽しかったです。皆さんと一緒に居る時が、一番幸せな時間だと感じています。皆さんの笑顔が沢山見られて幸せです。これからも見せて下さいね。(サンイル)」
「台風も近づいていて危ない中来て下さってありがとうございました。今日も皆さんに会えて、本当に嬉しいです。これからも皆さんと一緒に歩いて行きたいです。SNUPERの最後まで、一緒に行きましょう。(スヒョン)」
「皆さんの大切な時間を僕たちに使って下さって感謝しています。楽しかったですか?1部も2部も観て下さった方も居るかと思いますが、本当にありがとうございます。皆さんが楽しかったら、僕はそれだけで十分です。今日が一番幸せな日になったらいいですね。(サンホ)」
「皆さんのおかげで、新しいシングルがオリコンデイリーランキングで3位に立つことができました。これからも新しい挑戦を皆さんと一緒にしたいです。最後まで盛り上がる準備はできていますか!!(テウン)」
公演も終わりに近づく中披露された最新曲『Come Over』。この日リリースしたシングルのタイトル曲ということもありメンバーの気合は十分。アップテンポのエレクトロサウンドでファンの熱気も最高潮に。今までのSNUPERの楽曲の中でも難易度が高めだという『Come Over』の振り付けだが、この日のために沢山練習してきた成果を存分に発揮した完璧なパフォーマンスを披露。“君は僕の虜に”という歌詞の通り、会場に集まったファンはSNUPERの虜になったこと間違いなし。
本編最後の曲は『Where』。現代的なサウンドにダイナミックな歌声と振り付けで、ラストを飾るにふさわしい力強いステージとなった。スモークや、最後を惜しむような切なげなメンバーの表情も演出の一部となり、幻想的な雰囲気に会場全体が現実を忘れ、見惚れているようだった。
本編終了後、アンコールが始まると「アンコールの代わりに『Oh yeah!!』を歌って下さい」とスクリーンに表示が。ファンは大合唱しながらSNUPERの登場を待つ。
メンバーそれぞれ違うカラーのカラフルなTシャツに着替え、ラフな装いで客席に登場。『Oh yeah!!』を歌いながらサインボールを投げてまわった。メンバーとファンの大合唱は続き、ふれあいで更に盛り上がる会場。
最後の曲は『七色デイズ』。ファンも一緒に振り付けを踊る姿が微笑ましい。バックスクリーンの縁取りもレインボーで、“これこそがSNUPERだ”と感じられる明るいステージを披露。
公演の始まりから終わりまで、まるで夢を見ているかのような幸せな空気に包まれた会場。SNUPERとSWINGが一つになったこの“時”こそが“夏の夢”であり、一度覚めてしまってもまた必ず一緒に見られる、その証拠に“季節を越えてゆけるLove”と、『夏の夢』の歌詞に綴られている。
今回のコンサートでSNUPERと一緒なら越えてゆける、SWINGと一緒なら越えてゆける、お互いがそう確信できたに違いない。
『Come Over』はオリコンデイリーチャート3位だけでなく、オリコンウィークリー3位、ビルボードジャパントップシングルセールス3位、タワーレコード全店総合シングル1位等素晴らしい成績を残し、今後の活躍にも目が離せない。