3月9日から溝ノ口劇場で上演されるミュージカル「そうだってさ」。
本作のクリエイティブチームの深層インタビューが到着しました。
●<上演台本・共同作詞・演出:中山大輔>
1.正直、最初にオファーを頂いた時はすごく不安でした。というのも、僕は「韓国ミュージカル」を2、3作品ほどしか見たことがなく、そのどれもが悲しい物語でしたので、勝手に韓国の作品はそういった悲しいものが多いと思っていたからです。しかし、台本を読み、コメディの要素が多くあることから、内心すごくホッとしたのを覚えています。僕はコメディが大好きなので(笑)
稽古では、わざとらしくならないように笑いの要素をどう作品に組み込んでいくか、を考えながら、俳優と共に丁寧にシーンを作っていきたいと思います。
3.作中でジョルスとヨンイは「どうせあいつは○○だろう」と勝手に決めつけ、関係がこじれてしまいます。僕自身も先述した通り、「韓国ミュージカルは悲しいものが多い」と勝手に決めつけ、苦手意識を持っていました。このように先入観にとらわれてしまうと、自分の大切なものや成長するチャンスを自ら捨ててしまうことになる、と改めてこの作品が気づかせてくれましたね。
4.西出さんの曲は本当に名曲揃いです。とにかく口ずさみたくなるような曲ばかりで、僕も部屋で一人で歌ってます。(笑)
そしてもちろん、その素晴らしい曲を歌いあげる俳優の皆さんの歌声にも、ぜひ注目してほしいですね。
5.僕はまるっきりジョルスだと思います。学生の時から、自分の追い求めることに必死で、知らないところで人を傷つけてしまうことが多くありましたね…。他にも、人の気持ちに鈍感なところとか似ていると思います。(笑)
6.去年は世界中でコロナに関する暗いニュースが飛び交いました。今でもその脅威は続いています。そんな時だからこそ、少しでも見に来てくださるお客様が明るい気持ちになれるような作品にしたいと思っています。ぜひとも劇場にて、ご観劇していただきたいです。よろしくお願い致します。
●<作曲・編曲・音楽監督:西出真理>
1.作中には韓国の地名や人名や料理名など出てくるので、それらを調べて作品内でのニュアンスをより具体的に想像したりするのが楽しかったです。例えば作中に出てくるとある地名について、脚本の白さんに「これって日本の地名に例えるとどういう位置付けの場所なのでしょう?」と伺ったところ、「江ノ島」という答えを頂いたので「なるほどー!」と合点したり。音楽的な話をすると、韓国ミュージカルの楽曲を聴いてみたり、テレビで韓国ドラマがやっていると意識的に見たりもしました。
2.タイトルの「そうだってさ!」の意味とは?とても楽しく甘酸っぱいシーンを通してそれがわかると思うので、是非お楽しみに!主人公3人それぞれの内面を描いた曲も、全員での底抜けに明るいダンスナンバーも、ぜひお聞きいただけると嬉しいです。
3.変わったというよりも、伝えるということの尊さを改めて感じましたし、大切にしていきたいと思いました。一方的なだけでなく、伝わるように伝えるというのはとても難しくて、その難しさは日本語でも韓国語でも英語でも広東語でも手話でもどんな言語でもきっと変わらない。でも、根底に伝える相手への思いやりと素直な気持ちさえ忘れなければきっと大丈夫だし、本当に必要なものはとてもシンプルなんですよね。
4.等身大のキャラクターそれぞれがとても愛おしくて魅力的!良い意味で肩の力を抜いて見られる、ラブコメディーになっていると思います。
5.間に入って「まあまあ」と宥めるという意味ではハヨかなと思います。
6.このようなご時世ではありますが、できる限りの感染対策をしつつ、皆様に元気を届けられるよう一同精一杯稽古しております。劇場で見守っていただければ幸いです。
●<振付:麓有希>
1.韓国の美味しい料理に、たっぷりのコメディーで、とにかく楽しくなりそう!!でした。
気をつけたことは、ガチガチのミュージカルではない振り付けを創ったことですね。
2.盛りだくさんの歌と、会話のキャッチボール、それから限られたスペースを活用し、しっかり踊ってるところ!
3.言わなくてもわかってもらえてる、わかって欲しいって思っていました。でも大切な相手なら尚更しっかり向き合って、ことばで伝えていきたいと思うようになりました。
4.どこのシーンも魅力的、個人的にはテソンのキャラクターが安心して笑えるから好きですね。
5.自分はハヨだと思ってましたが、みんなからはヨンイだと言われました。どうやらまわりに気を使わ(え)ない?と言う理由だそうです。
6.こんなご時世ではありますが、とにかく笑いに来てください!!来たからには、楽しんで、ついでにちょっと考え事もして、そしてまた笑って、今日も良い1日だったと思ってもらえたら、最高です!
<あらすじ>
イ・ヨンイ、キム・ジョルス、チ・ハヨの三人は高校時代から大の仲良し。
三人はつねに一緒だが、ヨンイとジョルスはやたら馬が合うのに、二人だけだといつも口喧嘩になる。ハヨはそんな二人の間で、気苦労が絶えない。
ところが今回は少しばかり様子が違う。合うはずのヨンイとジョルスが、そもそも口を聞こうとしないのだ。口を聞かない割に会いはするが、すべて聞こえていながらも直接話そうとせず、真ん中にハヨを挟んで口伝えを頼む。
以前、チョンピョン(清平)へ一緒に行くことにしていたのに、ジョルスが当日ドタキャンしたことが気に食わないヨンイは、再度チョンピンに行こうと誘われると怒ってしまう。
そんな中、三人はテレビの企画で、番組のインタビューを受けることになる。
インタビューによって、三人はそれぞれ自分の本心を打ち明けることになるが…。