9月20日(土)世田谷パブリックシアターにて韓国ミュージカル『女神様が見ている』の初日公演が行われた。
『女神様が見ている』は2011年の韓国初演以来、2012年にはソウル・ミュージカル・フェスティバルにて最優秀作品賞、2013年には第19回韓国ミュージカル大賞を受賞し、つい最近まで韓国でも再再上演されていた人気のミュージカル。
無人島に流れ着いた対立する南・北軍の兵士6人の葛藤と友情を描いた物語だ。
戦下の物語ではあるが、コミカルな場面も随所に盛り込まれており、ソロの歌唱はもちろんキャストたちの素晴らしいハーモニーも堪能できる見所満載のミュージカルとなっている。
初日公演では終演後にキャストによる取材会が行われ、上演中とはまた違った7人の魅力を知ることができた。
【レポ】韓国ミュージカル『女神様が見ている』初日取材会 at 世田谷パブリックシアター(1/2)
Q.自己紹介と初日を終えた感想をお願いします。
ソンウ:リュ・スンホ役のチョン・ソンウです。1年前に違う作品で日本公演をして、また日本でお目にかかれてとても幸せで、光栄です。今回も楽しい時間を過ごしたいですし、みなさんにもたくさんお会いしたいので、また観に来て、一緒に楽しい時間を過ごしてください。
ミヨン:女神役のソン・ミヨンと申します。1か月半くらい前までソウルでこの楽しいメンバーと公演をしていましたが、またそのメンバーと日本でも公演することができて、同じく楽しくしたいし、みなさんにもたくさん楽しんでいただきたいので、劇場に来てください。
ヒョンギュン:ハン・ヨンボム役のチョ・ヒョンギュンです。僕は韓国から出るのが初めてです。いつか来てみたいと思っていた日本で、こんな素敵な劇場で公演ができるようにしてくださったみなさまに感謝します。たくさん観に来ていただきたいです。
ミンジン:(日本語で)初めまして、私はミンジンです。たくさん来ていただいてうれしいです。少し前に、他の作品で来日していましたが、また日本に来て公演ができて、とてもうれしいです。みんなで一生懸命作ったとても素敵な作品なので、たくさん共感して楽しんでいただけるよう、一生懸命がんばります。
ソクヒョン:チョ・ドンヒョン役のユン・ソクヒョンです。この作品が持っている伝えたいメッセージや感性などをみなさんにきちんとお伝えしたいので、この客席が満杯になって、それをお伝えできるようにしたいです。
ソンギュ:悪い人、イ・チャンソプ役のジン・ソンギュです。日本にとても来たかったです。まず空港に着いた途端、日本はすごくきれいで、かわいいものもいっぱいあって、驚きの連続だったんですが、劇場に着いたらまた劇場もとても素敵で、今日みなさんにお会いしたら、お客様みんな美しくて、舞台も熱心に観ていただいたので、もっと共有したいと思いますので、(日本語で)よろしくお願いします。
ジェヨン:シン・ソック役のアン・ジェヨンです。日本にいつか来たいと思っていて初めて来ましたが、食べ物も美味しいし、街もきれいで、何よりも劇場もとても素敵で、この日本で過ごす時間を大切にしたいと思います。もちろん何よりも公演をみなさまにお届けするのが一番大切だと思っていますので、よろしくお願いします。
Q.あなたにとっての女神様は誰ですか?
ソンウ:今この仕事をがんばれる原動力となっている両親です。ひとりっ子なので、両親と自分だけの家族ですが、お互い仕事に一生懸命でなかなか顔を合わせられません。でもふたりがいるから自分もがんばれるので、女神様は両親です。
ミヨン:年齢を重ねるごとにやっぱり自分の近い存在、家族や友達です。もっと広い意味で言うと、自分に今まで携わって自分が愛する人、愛してくれた人、縁とゆかりを持ってくれた全ての人が女神様だと思います。
ヒョンギュン:やはり家族です。何かうれしいこと、楽しいこと、辛いことがあると、真っ先に浮かぶのは両親の顔だったり、子供の顔だったり、兄弟なので、誰よりも家族が僕にとっての女神です。
ジェヨン:やはり家族です。もちろん両親や兄弟たち。ただ自分が美味しいものを食べたり、旅行に行ったり、そういう日常で出会う人たちも大切ですが、その中でもいちばん大切なのは家族です。
ソンギュ:僕も家族です。今ソウルにいる妻と2歳の娘です。無人島に行くなら彼らをいちばんに思い出すくらい大切な存在です。(日本語で)既婚者です。
ソクヒョン:ここ数日間離れてみて、改めて家族の存在が大切だと思います。同時に今このキャストみんながいるから自分がいられるので、周りの仲間たち役者たちも自分にとっての女神です。
ミンジン:女神様は時と場合によって変わりますが、今いちばんの女神様はもちろん客席のお客様です。たくさんの女神様に会いたいので、今いらっしゃる女神様がまた違う女神様を連れて劇場に来てほしいです。今は何よりもみなさんが大切な存在です。
Q.南北分断という歴史的背景のある物語ですが、どんな役作りをしましたか?
ソンギュ:もちろん歴史的背景があるお話ですが、やっぱり人間ドラマだと思うので、例えば自分が敵対する人や関係の悪い人と無人島に流されたとしても、今みたいな関係性を作り上げるんじゃないかな、と思って作品を作りました。特に北の兵士は今使っていない言葉なので、北の方々で今は南にいる方たちの言葉を研究して、まず言葉作りから入っていく役作りをしました。
ヒョンギュン:当時は敵味方になっていましたが、この無人島に流れた人たちも、自分の意思ではなく、国と国との対立によってそういう状況に置かれてしまった、でもそこでやっぱり人間同士として、どういう触れ合いをしていくのか、そういう風に考えて、歴史的背景はありますが、人間ドラマとして作品作りや役作りしました。
(つづく)→次頁へ