10月5日(金)Zepp TokyoにてVIXXのLEO初となるソロコンサート『LEO 1ST SOLO CONCERT [CANVAS] IN JAPAN』が開催された。
VIXXでもメインボーカルを務めるLEOだが、ミュージカルにも多数出演する実力の持ち主。今年1月には、VIXXのラッパーRAVIとのユニットVIXX LRでも初の日本ツアーを行い、新たな魅力を見せた。
今回のコンサートでは「セクション毎にコンセプトがある」という言葉通り、今のLEOの魅力が目一杯詰まった多彩なステージとなっていた。
映像に続き登場したLEO。まずはダンサーを従え、7月に発表したソロアルバム『CANVAS』からタイトル曲『Touch & Sketch』のステージでファンに挨拶すると、続いては女性のダンサーも登場しての『Cover Girl』のステージへ。続いて色気の漂う『Up In The Sky』まで歌い終えると、ここで最初のMCへ。
VIXXのステージでは、いい塩梅で発言し、ファンの心を掴む、という印象だったが、今回はソロステージということで、日本語を一生懸命勉強してきたことが伝わる、LEOの絶妙なトークも聞くことができた。
「みなさん、こんにちは。僕はLEOです。僕の初めてのソロコンサートに来てくれて、本当にありがとうございます。ようこそ!」と雨の中集まってくれたファンに歓迎の言葉を伝えると、歓声がまだまだ足りないと、ファンを煽る場面も。
ファンに会えるのをドキドキしながら楽しみにしていたというLEOは、「ソロコンサートだから、スペシャルステージもあるかも」とファンを喜ばせるも、新人歌手としてソロコンサートをするということで、「舞台の後ろで待っているのが怖かった」という本音も。メンバーがいなくて寂しい分、ファンに「みなさんの応援が大事だよ。」とかわいく甘え、「僕がやりたいことを全部準備しました。LEOさんがやりたいことがたくさんあるんだと思うと思います。」と言ってファンの期待を膨らませた。
続くセクションでは、何とLEOがピアノを演奏しながら歌い、弾き語りも披露。
慣れた様子でピアノを弾き始め、自然な感じで『Free Tempo』を歌い出す様子は、カッコいい!の一言。
高校生の時に好きだったというイ・ジョクの『よかった(タヘンイダ)』、ソン・シギョンの『ヒジェ』を弾き語りし、ちょっとミスタッチして「あれ?」と言うのも、普段のLEOの様子を垣間見れたようで、ファンも喜んでいた。
そして「高校生の時に戻る感じがする曲」と紹介したのはEric Benetの『THE LAST TIME』。どこか懐かしい感じがする曲を感情たっぷりに歌い上げた。
続いて「(日本のファンへの)プレゼントになるかな?」とうれしそうな表情を浮かべて始まったのは、back numberの『ハッピーエンド』。ファンにもお勧めした映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』のOSTということで、ファンへのプレゼントとして準備してくれたのだそう。
さらにLEOの真骨頂ともいえるバラード曲『それだけ』『冷たい夜に』を2曲続けて披露し、ファンも酔いしれた。
ここからは雰囲気をガラッと変え、ミュージカルセクションへ。
スクリーンに物語のプロローグが映し出されると、ステージもセットチェンジされ、男女のダンサーによるミュージカルのワンシーンのような演技が繰り広げられていく。LEOはそれぞれのシーンに合わせ、『Ordinary Lives』『From Way Up There』(『マタ・ハリ』より)、『How Will I know』『The measure of a man』(『The Last Kiss』より)をミュージカルさながらの迫力と想像を掻き立てる表現力で歌い上げ、スタンディングオベーションのような拍手と歓声を浴びていた。
スクリーンに“TOUCH SKETCH MY CANVAS”の文字が映し出されると、LEOの赤ちゃんの時からの成長を追ったスライドショーがスタート。最後は“言いたいこと、伝えたい気持ちを僕の音楽に込めて やりたいこと、叶えたい夢は僕のCANVASに描いて あの日の僕に 僕の君へ I wanna be with U”というメッセージが映され、再びソロアルバム『CANVAS』から『Gesture』。続く『Give me something』では、女性ダンサーとの絡みあり、LEOがシャツをまくって腹筋を見せる場面ありの大興奮のステージで、会場のボルテージも最高潮となった。「生きなきゃだから、息を吸いたい」と言うほど、大盛り上がりでLEOも消耗したこの『Give me something』は、実は最初は気に入っていなかったのだそう。でも今は、公演での盛り上がりには欠かせないこの曲が必要だと説得してくれた会社の人に「本当にありがとうございます。」と感謝の気持ちを伝えていた(笑)。
またミュージカルで歌う時は、コンサートとは全然違い、喜怒哀楽を見せるので、それがまた「僕の魅力じゃないかと思います。」と語っていた。
来月からはミュージカルの次回作『エリザベート』も決定しており、また、新しい魅力を見せてくれることだろう。
もっと話したいことがあるから、と言って始まったのは『Thanks for…(할 말)』。そして『Trap』と続き、ソファを使ったセクシーなパフォーマンスで会場を沸かせた。
「そろそろ来たよ、終わりが。」という悲しいセリフに落胆する会場。しかし、「雨が降ったけど、来てよかったと思いますか?」という質問に大きな歓声が上がると、「みなさんはその答えが当たり前だと思うかもしれないけど、僕はみなさんの大きな声が一番好きだよ。」とさらっと甘い言葉を掛けるLEO。
「初めてするコンサートだから、心配しました。たくさん悩んで、努力もしながら準備しました。今この時は絶対に忘れないと思います。そしてもっといい音楽、いい舞台、パフォーマンスをずっと準備しているから、いつもそばにいて下さい。」と改めてファンに感謝の気持ちを伝えた。
そして、10月2日に発表したばかりの『You are There, but not There(いるのにいない君)』のステージへ。『Nowadays』を続けて披露し、いよいよ残すところあと1曲に。
「僕が歌って、(それを)みなさんが見ることが本当に幸せでうれしいです。特に僕の声の色を好きなみなさんがいるから、いつも幸せです。これからもいい音楽をするから、応援してください。」と真摯に気持ちを伝えたかと思うと、「最後の挨拶、ひとりずつしましょうか。RAVIさん、Nさん」と冗談を交えて楽しませる場面も。「みなさん残念がらないで。僕たちはこれからもずっと会い続けますから。」と約束すると、最後の曲が『Dream』ということで、「小学生から中学生までサッカー選手が夢だったけど、中学3年生からずっと歌手が夢でした。僕が歌手になって、みなさんと会って、日本でソロコンサートをする日が来るなんて思ってもみませんでした。みなさんのおかげです。『Dream』はみなさんに少しでもプレゼントをあげたいから作った曲です。僕はいつもみなさんのそばにいるから応援してください。」と紹介し、『Dream』へ。一言一言ファンに語り掛けるように歌うと、ステージを後にした。
「サランへ(愛してる)」コールの中、“You are My Light”という文字が映し出されると、アンコールがスタート。『My Light』を歌うと、「声が小さいから帰る!」と言いながらも、続けて『Give me something』を歌い、盛り上げるLEO。先ほどよりも多く腹筋を見せ、ダンサーもハロウィンのコスチュームで盛り上げ、おかしをファンへプレゼントするサービスも。途中記念撮影もし、スタッフ、ダンスチームにも感謝の気持ちを伝えると、「何より今日はみなさんが主人公だよ。僕たちずっと一緒に行こうね。」とファンに言葉を贈り、再び『Give me something』へ。最後は一列でダンサーとともに礼をし、「ずっとよろしくね。約束したよ、ずっと一緒に行こう!」と深々とお辞儀をして挨拶し、ステージを後にした。
ソロコンサートとは思えない多彩なパフォーマンスであっという間の2時間半を駆け抜けたLEO。VIXXで日本語担当といえばNだったが、それに負けないほどの日本語力を身に着けての今回のステージでは、ほとんどMCを日本語でこなすという徹底ぶり。
今回のステージで一回り大きくなったLEOのグループ、そして個人での今後の活躍に期待したい。
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