2003年に映画『オールド・ボーイ』でデビューし、ドラマ『応答せよ1994』『幸せのレシピ~愛の言葉はメンドロントット』『浪漫ドクター キム・サブ』、映画『ビューティー・インサイド』『愛を歌う花』、さらにミュージカルや舞台などでも幅広く活躍しているユ・ヨンソク。最近では、イ・ビョンホン主演のドラマ『ミスターサンシャイン』でも注目を浴びた。
そんなユ・ヨンソクが11月2日(金)東京・IMAホールにて1年5ヶ月ぶりの日本ファンミーティングを開催した。2018年はデビュー15周年という節目の年ということで、これまでの出演ドラマやミュージカルなどを振り返る“時間旅行(たいむとらべる)”をテーマに、ファンとの楽しい時間を過ごした。
オープニング映像に続き、ヨンソクが客席の扉からサプライズ登場すると、『あなたという贅沢』を歌いながらファンサービス。ゆっくりとステージへ向かうと、指ハート連発でファンを喜ばせる。
歌が終わるとMCのキム・テイが登場し、ヨンソクは「こんばんは、ユ・ヨンソクです。みなさんに会えるこの日を待っていました。一緒に楽しい時間を過ごしましょう。」と流暢な日本語で挨拶。
1年5ヶ月ぶりのファンとの再会に、「お会いできてとてもうれしいです。たくさんのファンのみなさんの前で久しぶりに歌うということで、とても緊張しました。」と歌い終えて少しほっとした様子。
先ほど開演前の場内アナウンスも担当し、ファンを喜ばせたヨンソク。自分の日本語は「大丈夫でしたか?」と心配していたが、会場からは大きな拍手。
ここで本格的にイベントをスタートするにあたり、MCの「ヨンソクとのタイムトラベル!」の掛け声で、ヨンソクが勢いよく「行くぞ!」と声を上げると、会場のファンも大きな声で「イェー!」と応え、その絆は健在であることを証明した。
トークコーナーでは、まずヨンソクの近況から。ミュージカル『ヘドウィグ』の公演を終えた後は、ドラマ『ミスターサンシャイン』の撮影に取り組んでいたというヨンソク。次の新しいミュージカルの準備をしている合間を縫って、今回のファンミーティングのために来日してくれたそう。『第2回 THE SEOUL AWARDS』では『ミスターサンシャイン』で助演賞を受賞したということで、会場も「ヨンソクさん、おめでとう~!」と大きな拍手でお祝いすると、ヨンソクは立ち上がっておじぎをし、うれしそうな表情を浮かべていた。
ここからは“『ミスターサンシャイン』の時間へ~たいむとらべる!~”と題し、ドラマについて聞いていくことに。
まずは、ク・ドンメ役にキャスティングされたことに関して、「僕が日本に来て、韓国に帰る時、『ミスターサンシャイン』の作家さんと監督さんがイ・ドンウク先輩のファンミーティングでちょうど日本に来ていて、空港でご挨拶することができました。その時に『また今度会いましょう』と言って下さって、ク・ドンメのお話を伺いました。ですので、日本で偶然にお会いできたことに特別な縁を感じています。」と運命的な出会いがあったことを明かした。
今回、低い身分の生まれながら、日本に渡ってその腕ひとつでのし上がり、大勢のごろつきを束ねる剣客となって祖国に戻ってきたク・ドンメという役どころを演じたヨンソク。侍や浪人の衣装を着て、日本刀を携えての撮影は大変だったようだが、「衣装合わせの時に『ヘドウィグ』の公演中だったので、着た時になぜか芸者さんのようになってしまい、監督さんにも『あなたは髭をつけなければいけない』と言われてしまいました。」という面白エピソードも。
スクリーンにはメイク中の姿や、柔道着姿、血糊を付けて縛られている場面や、鏡で顔をチェックしている様子など、撮影時のオフショットが映し出され、「メイクにかかった時間は2時間」「縛られている時は本当に体調が悪かった」など、それぞれの写真をヨンソク自身が解説。
さらに、メイキングの映像は、着物姿で何度も刀の抜き差しを練習したり、日本語の練習をしたりと、日本のファンにとっては親近感の沸く、うれしい映像となっていた。ここでも「下駄で走るのは大変だったので、下駄と自分の足を紐でくくりつけて走るようにしました。」「日本語の発音をハングルで正確に書くことはできないとわかったので、ひらがなの読み書きを習って、ひらがなでも書くようにしました。」と、相当研究し努力を重ねていたヨンソクのドラマへの情熱が伝えられた。
撮影時、一番大変だったことを聞かれると、「韓国語で演技をすることも大変なのに、今回は日本語でのセリフに感情を乗せて、慣れない服装で表現をしなければならなくて、簡単なことではありませんでした。」と、その苦労を明かした。
次のコーナー“ヨンソクのプライベートタイム”では、プライベートで撮影した写真を見ながらトークをしていくことに。
まず紹介されたのは、両親とアメリカ旅行に行った時の自然豊かなボストン・パブリック・ガーデンの写真。お母さんの還暦のお祝いができていなかったので、旅行をすることにしたそう。「僕は朝寝坊したいと思っていても、両親は早く起きてしまうので、一緒に起きて朝ごはんを食べなければいけないのは大変でした(笑)。でも最近は両親と一緒に寝食を共にすることもあまりないので、両親も喜んでくれましたし、たくさん話すこともできたので、両親と一緒にできるだけ旅行に行こうと努力しています。」と親孝行なヨンソク。
続いてファンミーティングのグッズを作るためにヨンソク自身が書いた愛犬チルボンの絵の写真が紹介され、画家を母に持つヨンソクの絵の腕前にファンも感心していた。
そしてコーナーのまとめとして、「自分の日常を一言で」と言われると、「僕の日常はチルボンです。」と悩みながら回答。ヨンソクの日常では愛犬チルボンが欠かせない存在になっているようだ。
続いてのコーナーは本日のテーマそのままの“ヨンソクの時間旅行(たいむとらべる)”。ボックスの中から番号を選び、その番号のお題に答えていくことに。
まずヨンソクが選んだのは“学生時代、最も楽しかったことは?”というお題。その答えは、意外にも“釣り”だそうで、「友達と一緒に船に乗って出かけ、船の上で(釣った魚を)刺身にしたりして、本当に楽しかったです。」と当時を振り返る。「日本でも釣り旅行をしてみたいと思います。」とまだまだ釣りへの情熱は冷めていないよう。
2つ目に選んだのは、“撮影前日の過ごし方”というお題。このお題に「台本をベッドの横に置いて寝ることが多いです。ベッドに座って台本を読んでいるうちに、眠くなってしまうこともあります。そして、セリフがよく覚えられない時は、台本を枕の隣や下に敷いてみたりもします。寝ている間に覚えられないかな、と思って。」と何ともかわいらしいコメントをするヨンソク。
そして、最後に選んだのは、“ファンに会う前の過ごし方”というお題。「歌の練習をしたり、ソウルのファンミーティングの時はダンスの練習もしました。あとはマスクパックをします(笑)。」と回答し、会場を喜ばせていた。
ソウルでのファンミーティングの話題が出たところで、その時に流された映像が流されることに。ファンミーティングをするヨンソクを応援する映像で、イ・ビョンホンを筆頭に、キム・テリ、ピョン・ヨハン、ユン・ジュマン、ソン・ジュンギ、ヤン・セジョン、セフン(EXO)、ソン・ホジュンという豪華な面々が登場。みんなから慕われているのがよくわかる映像となっていた。
最後のソン・ホジュンのフリでソウルではセクシーダンスを踊ったとのことで、日本でも、という突然のリクエストに応え、セクシーダンスを踊ったヨンソク。ソウルではダンサーがいたそうだが、日本ではひとりで踊り、「ひとりでダンスをするのは気恥ずかしくて間が持ちませんね。ホジュンにもファンミーティングでやってもらわないと。」と照れまくっていた。
ここで次の準備のためにヨンソクがステージを後にすると、LPGA撮影風景やビール作りをしているMaking Filmに続き、衣装チェンジをしたヨンソクが再びステージへ。
ミュージカル『ヘドウィグ』より『The origin of love』で聴かせると、続く『Sugar daddy』では踊りながら歌い、客席へ下りてミュージカルさながらのパフォーマンス。途中「こんな刺激的なファンミーティングは経験したことな~い~よ~♪」と日本語でセリフ交じりに歌い、会場も大盛り上がりとなった。パフォーマンス中、椅子に登り、女性ファンを目の前にしてセクシーダンスを踊った部分があったが、本来は男性のお客さんを探して踊るのだそう。ある時の公演で、男性のお客さんを探したところ、ヨンソクのお父さんしか見つからず、仕方なく踊ったそうで、「(隣にいた)母の表情を忘れることができません。息子よ、父に向かって何をしているんだ、と。」と言って笑いを誘った。
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