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2023年10月24日11時06分 火曜日 【レポ】ソンモ(元超新星)『SSFF & ASIA 2023』秋の国際短編映画祭 韓国ショートフィルム特集プログラムのトークイベントに登壇!流ちょうな日本語で日韓の映画について語る!ユンホ(東方神起)主演の『NEXUS』やソ・イングク監督・主演映画も上映

米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭『ショートショートフィルムフェスティバル & アジア(以下、SSFF & ASIA)』が開催している秋の国際短編映画祭、韓国特集プログラムが、10月20日(金)東京都写真美術館ホールで開催され、ユン・ソンモがスペシャルゲストとして登壇した。
ソンモは、超新星として2007年にデビューして以来、日本で活発に活動し日本語が堪能。トークイベントではその流ちょうな日本語で、満員御礼の会場を楽しませた。日韓で俳優としても活躍するソンモだけに、ストレートで率直に日韓の映画やドラマ制作の違いや映画業界の潮流、好きな映画などを魅力いっぱいに語ってくれた。

このトークイベントの模様をお届けします!

【レポ】ソンモ(元超新星)『SSFF & ASIA 2023』秋の国際短編映画祭 韓国ショートフィルム特集プログラム トークイベント

この日、スリラー『秘密にしよう』(Hidden Road)、コミカルなドラマ『マルソック』(Met you by chance)、ホラー『カット!』(CUT)、エクスペリメンタル『TRAP by SEO IN GUK』、そして特別上映作品として現実と仮想空間を行き来できる近未来時代のメタバース世界を描いた東方神起ユンホの主演作品でaespaのカリナが出演する『NEXUS』と、バラエティに富んだ5作品が上映された。
トークイベントに登壇したソンモは、「全部印象に残っているけど、5作品の中で『カット!』が一番印象に残っている」と話すと、ホラー映画で残虐なシーンも多かったため、会場からは「怖い!!」などの声も上がっていた。
印象的な理由としてソンモは、「外でタバコを吸うシーンと扉1枚で倉庫の中を分けたシーンが、雨の音で表現する演出やスタッフの細かい繊細な描写が印象的で、お金をかけなくてもそこまで描けるのがすごい!(笑)」と話し、真面目な感想の中にも、ストレートな現実的な話を加えるトークで笑わせていた。
そして、「ショートフィルムはスタッフさんが出演したり、俳優さんたちも認知度や人気がなくてスタッフとしてもやりながら、そこでスタッフさんと仲良くなり今度も使ってください」という足場にしていく過程にもなると語ってくれた。
『マルソック』については、ソンモは「自分の好みではないです(笑)」とバッサリ。バイオレンス系のハードな作品が好きらしく、自分の好みをちゃんと伝え、お世辞を言わないところもソンモらしい。そして、「衝撃的じゃない映画は、あまりチケットが売れないです。韓国はメロやコメディは100万人超えれば大成功だけど、アクションやスリラーはその基準が100万人でなく1000万人になります。製作費も違うし売れるチケットも違うし、僕みたいに好みではないです、という人も多くないから仕方ないです。でもこれからそういうジャンルも売れてがんばってもらいたいです」とエールも送った。

MCから「ソ・イングク監督・主演作品と東方神起ユンホ主演のショートムービーは、MVぽい仕上がりで、シュチエーションは違うけど両方とも夢と現実が交錯しているような作品であり、どうでしたか?」と聞かれると、ソンモは「ソ・イングクさんのショートムービーを見たら、昔の自分を思い出して、元々僕も、あっ今も(笑)歌手をやってるんですが、昔超新星というグループでデビューして、舞台に立つ前のことや、いろんな人になれる、この服も着てあの服も着て、何が本当の自分か(ということが)リンクした。自分を表現したいのか?と思ってたら、最後にやはりテロップで“I am Seo In Guk”と出て、通じたなと思った」と語った。

東方神起ユンホ主演のショートムービー『NEXUS』については、「ユンホさんは相変わらずカッコいいし、特徴があるなと思ったのは、元々ダンスも上手で表情にも磨きがかかってすごいなと思ったし、今も努力しているんだなと思いました。演技しながら振り付けて、感情を船の上でずっと続けているのがすごいと思ったし、そういう人はあまりいないと思います。そういう魅力がありました」とコメント。MCから「お金のかけ方もすごいですよね?」と語りかけると、「あのコメディジャンルの映画とユンホさんの作品では何十倍も製作費が違うと思います(笑)」とソンモ。MCも「日本でいうと長編映画が1本から2本撮れそうなセットであったり、お金がかかっていると思います」と話していた。

続いて韓国映画の特徴について聞かれると、「演技する女優さん俳優さんが上手いと思ったし、(韓国映画は)カットが多い。日本と韓国の違いはカット数だと思います。良いこともあれば良くないこともありますが、そこまで聞きたいですか?(笑)」とソンモ。MCは「後から聞くとして」と答えると、さらに「韓国でショートフィルムの人気はあるか?」との質問。ソンモは率直に「ないです(笑)!だからユンホさんみたいに認知度がある方がこういうのを撮って、YouTubeなどでも観られるので、興味が出てくるのではないかと思うから、僕も含めて(ユンホさんみたいな人が)がんばっていってほしいなと思います」と語った。

日韓の撮影現場の違いについて聞かれると、「いちばん大事なことですけど、時間です。韓国では、週に52時間以上撮影できない法律になっています。撮影する場所は地方で家の近くではないことが多いので、撮影が終わって帰る時にも自分で運転して(長距離を)帰ることになるわけで、そんなことから病気や事故が多くなって、厳しくなりました。今では52時間が少しでもオーバーすると捕まります。(日本での作品に出演経験のあるソンモの経験談を話しながら)日本では、まだそういうのが決まってないようなので、いい作品を作るのも重要だけど、人の命が大事じゃないですか?世界的にやってほしいことだなと思ったことがあります」と、アーティスト代表の声として熱く語っていた。
日本の撮影現場は昔から子弟制度があり厳しいという話から、それについてソンモは「それはどこも同じだと思うし、韓国でもそうだと思います」と話し、「日本のドラマ3つくらい出演させていただいたんですけど、現場の雰囲気がめっちゃ良くて、作品や人柄によって違うと思うんですけど、基本日本のみなさんは親切で、優しくて、作品を撮る期間が楽しかったし、思い出になりました。韓国では、正直終わったら大変だったと思うことが多かったんですけど、(日本では)始まった時に戻りたいとか、今までそういう記憶しかないです。僕がいい作品、いい監督、いい俳優さん女優さんたちと、運が良くてずっとやることができているのもあるけど、それが基本現場に感じた雰囲気でした。韓国もそうなるといいなと思いました」と、日本での撮影現場を懐かしそうに振り返っていた。

「韓国映画やK-POPなど韓国のコンテンツが世界に愛される秘訣は?」の質問には、「ベースはお金だと思うんですけど、韓国が持っている秘訣、財産はアーティスト!だと思います。歌手もそうだし俳優もそうだし、すごくみんながんばってるとは思いますが、特に韓国人は上手い人が多いなと思うし、成功するために寝なくてもいい、自分のこれを諦めてもいいというような情熱が強いなと思うし、だから努力するしかない。努力するから追いかけてくるのは実力。上手くなるしかない人を使える韓国の映画やドラマの現場は運がいいなと思います。(韓国映画の魅力は)アーティスト、そこだと思います」とソンモ。
MCの「監督や作品が優れていて優秀な人が多いと思うのですが、国が支援しているのも大きいのでは?」の質問には、「もちろん、でも逆に韓国人は、日本の脚本家や監督さんは天才だというイメージを持っている人が多いです。アニメもそうだし、小学生の頃ニュースでも見ていたのが『Love Letter』『東京タワー』『いま、会いにゆきます』『君の膵臓をたべたい』など、日本の作品を韓国の人たちも観ていて、脚本家が上手い、それを表現する監督が天才な人がたくさんいる(という印象)。今は韓国人も有名な人が増えてきたと思います。そういう天才はどこにでもいるのだと思います」と回答。さらに「韓国は、先ほど話したようにカット数が多いので、撮影に時間がかかるし、カット数が多いからお金もかかるけど、カットが変わるのでシーンが面白い。つまらないと思う時シーンが変わる、角度が変わる、だからそれはいいことだと思うし(面白い)。日本はカット数が少なく、できるだけ長めにリアクションを撮るので撮影期間も短い。韓国の作品を観て日本のを観ると、長いからつまらないと思うこともあるかもしれないけど、そのくらい俳優さん女優さんがうまいし脚本がいいから、カット数が少なくて変わらなくても集中できるし(飽きない)」と、日韓のソンモ視線の違いを熱弁し、観客もなるほど!という感じで聞き入っていた。

「韓国の俳優さんで好きな俳優さんは?」の質問には「イ・ビョンホンさん!今も韓国でいちばん天才!『それだけが、僕の世界』のイ・ビョンホンさんがボクシングで登場するシーンがあるんですけど、あれを観たらトップスターでなく普通の隣に住んでるおじいちゃんみたいで、その演技もリアルに見えて、いろんな人になれる天才で、いちばん尊敬する俳優さんです」と回答。
また、好きな日本映画については、「北野武さんの『アウトレイジ』のシリーズが、いちばん自分が好きなジャンルだし、好きな映画だし、出演したい昔からの夢です。会場は女性が多いのでおすすめはできない感じですけど。日本の映画より最近はドラマを観ていますが、映画祭なので映画の話をしないとね(笑)。僕が一緒に共演したい有村架純さんの『ちひろさん』が面白かった。有村架純さんの声と表情がどこかの番組で見た時すごいなと思っていて、韓国のNetflixで人気がありトップに上がっていて観てみようと思って観たんですが、日本の映画は日本の色があるなと感じがしました。風景や演出が日本らしくて…」と答えていた。

そして、この日はソンモ主演映画『ランサム』の特報版がスクリーンで上映され、11月4日には代官山シアターギルドにて『ランサム』の企画上映、1月6日にはDVDが発売されることも伝えられた。さらに今後の活動として、「俳優として韓国と日本の映画について、みなさんにいろいろなお話をするためのイベントだったんですけど、11月は『アンコール』というミュージカル、『ランサム』の映画上映、12月24日に僕のクリスマスファンミライブがあります。これから演技と歌の分野でいろんなところでがんばって活動を広げていきたいと思いますので、これからも応援をよろしくお願いします」と伝え、『SSFF & ASIA 2023』のトークイベントの幕を閉じた。

東方神起のユンホを今も努力し続けているのがすごいと言っていたソンモだが、ソンモ自身も日本語で流ちょうにウイットに富んだトークを挟みながら日韓映画の違いや映画業界の潮流をソンモ目線で語れるということがすごいなと感じたし、ソンモ自身の努力を感じたトークイベントだった。韓国では短編映画はあまり観られていないとの話だったが、日本でも地道に広まってきたのは、別所哲也などが先頭になって広めていった印象が強く、まだまだ日本でも伸びしろはある。長編と違った短編ならではの魅力をぜひ堪能してほしい。
注目の韓国ショートフィルムは秋の国際短編映画祭のオンライン会場でも10月27日まで配信中(一部は上映のみ)。ぜひご覧あれ!

【概要】
◆期日および会場
<オンライン会場>
オンライン・グランドシアター2023 年9 月28 日(木)~10 月27 日(金)
オンラインサテライト会場:(1)「DOOR 」 シアター 期間同上
(2)ブリリアショートショートシアターオンライン
10月4日(水)~4週に渡りハロウィン特集
<リアル会場>
赤坂インターシティ コンファレンス10 月17 日(火)
東京都写真美術館ホール2023 年10 月19 日(木)~22 日(日)
サテライト会場 : (1)東京ミッドタウン日比谷日比谷ステップ広場
(HIBIYA CINEMA FESTIVAL 2023 内上映)
2023 年10 月13 日(金)~22 日(日)
(2)シアターギルド代官山2023 年10 月16 日(月)~18 日(水)
※プログラムにより上映開始時間が異なります。ウェブサイトにてご確認ください。
◆内容:SSFF & ASIA 2023 受賞作品の上映・配信のほか、韓国ショートフィルム特集上映、
ゲストを迎えてのトークイベントやクリエイター向けのオンラインセミナー、
BRANDED SHORTS
のセミナー開催も予定。
オンラインサテライト会場ではハロウィンをテーマにしたショートフィルムプログラムを配信。
◆料金:【 無料】
・東京都写真美術館ホール
・東京ミッドタウン日比谷日比谷ステップ広場(HIBIYA CINEMA FESTIVAL 2023 内上映)
・ブリリアショートショートシアターオンライン
・クリエイター向けオンラインセミナー
【有料】
シアターギルド代官山
オンライングランドシアター
オンライン会場の作品が30 作品以上見放題となる鑑賞パスポート1,000 円(税込)
申し込み:東京都写真美術館での上映の席予約は9 月28 日(木)14:00 00~ウェブサイトにて受付開始
サテライト会場の予約、チケット購入はウェブサイトに掲載の各リンク先より
ウェブサイト:https://shortshorts.org/2023autumn/
主催:ショートショートアジア実行委員会共催:東京都後援:J WAVE 東京国際映画祭提携企画
SSFF & ASIA 2023

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